内容説明
思想は常に「現代思想」である。古典も時代の現実と切り結ぶ前衛であった。枠組みが消失し、実体が宙吊りされたいま、思索するための有効な言葉は何か。現代思想は何を明らかにしようとするのか。問題の所在を提示。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マウリツィウス
12
【現代思想論】キリスト教主題における「文明史忌避性」と現代思想対話の論考/グノーシス主義との類似項目性は否定される。現代思想とは本来「カバラ表象」との属性類似性を提唱している。つまりグノーシス批判根拠を十分に孕んでおりポストモダニズムにおける「無神論システム」の到来は否定に用いられるものだ。グノーシス論考を否定-ギリシャ語起源性を理解するならば現代思想の原型はラテン語起源、ラテン語訳資料群との対応性を意味する。古典古代ギリシャ語の指摘遺産を継承する《正統思想》は本来キリスト教主題と矛盾しない。/方法論根拠2013/10/24
えこいのさん
2
受験勉強にほぼ全項目眼を通した。丸山圭三郎、鷲田清一、今村仁司、広松渉、三島憲一といった名前から想像がつくように、構造主義前後を、現象学・精神分析・言語学・マルクスでかためた、といった感じ。科学哲学や社会学、美学、政治学まで幅広く扱ってて、とてもよかったです。あと、福原泰平の記述が明晰ですごくよかった!彼のラカン本はクソだったけど、見直した笑2010/01/31
鏡裕之
1
4/6に購入して4/12で読破。30年前に読みたかった……という気持ち。入門書でわからなかった部分が本書のおかげでわかったというのが多々あり。本書を通読すると、現代という時代が、主体(意識をコントロールしてものごとをなしうる主)がどんどん解体されていく時代なのだなと感じる。ただ、今読んでわかるのは、ある程度哲学的な読解を積み重ねてきたからであって、高校生や大学生の頃に読んで何か得ることができたかといえば、できなかっただろう。ただ、哲学系の辞典で持つとしたら、岩波の『哲学思想辞典』よりも本書かなと思う。2022/04/12
karatte
1
読了日不明。どこぞの古書店にて750円で購入。『現代哲学事典』に比べるとフォントが現代風で読みやすい。日本の事典なので当然五十音順に並んでいるのだが、「あいだ(間)」「アイデンティティ」「アクティング・アウト」「阿闍世コンプレックス」「アジール」と最初の五項目だけ列挙してみても、広汎に亘る内容が垣間見えるというもの。
NO MORE MR.NICE GUY
0
途中で挫折しました。2014/06/28