出版社内容情報
【内容紹介】
「うそをつかない人間はいない」といわれる。つまり、人間であるためには、意識的にせよ無意識的にせよ、うそをつかなくてはならない場合が少なくないからである。しかも現代のような複雑な人間関係の中では、うそが潤滑油の働きさえすることもある。詩のような美しいうそもあれば、政治的な狡猾なうそもある。ユーモアにあふれる人間の機微をついたうそもある。うそという現象を、心理的に解明すればするほど、“人間とは何か”が、わかってくる。本書は、うそを悪いものとして考えるのでなく、うそを通して、人間の本質を追究した名著である。
うその本質とは何か――うそは人間性と堅く結びついたもので、本質的には悪いものではありません。しかし、その効用によっては、人間に悪いことをもたらします。うそが楽しく美しいものともなれば、また逆に、犯罪やデマと結びついて、他人をだましたりするものにもなります。うそという現象を心理学的にとらえてみると、人間性の本質が、一層はっきりと浮かびあがってきます。ですから、わたしは、うそを分析するだけに終わらせず、日常生活の中で使ったり、使われたりする実際のうそを通して、社会生活を営む「人間の研究」としたいと考えました。――著者のことばより
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
入江
2
自分のことを言われているのかと、錯覚するほど面白い。ただ、後半は専門的な内容であった。2010/06/21
Gen Kato
1
書かれた年代が古いので、出てくる例えが吉田首相だったり池田首相だったり岸首相だったり60年安保闘争だったり。そんな部分が味わい深かったりします。2014/10/13
雲國斎
0
何一つ覚えてないわ…。タイトル的には興味をそそられる。1977/07/11
kanari
0
やや専門的で難解な部分があるが、分かり易い例を用いて解説している部分もあるので、おおまかに理解は出来る。うそに関するテストがなかなか興味深い。2013/01/07
リョコウバト
0
怖い怖いww心理学の授業をとってるから読んだけど、そんなに関係もなかったかな。参考程度の知識としてはおもしろかった2012/07/18