出版社内容情報
幼女の皮をかぶった化け物生存とは、いつだって闘争だ。
帝国軍、ターニャ・フォン・デグレチャフ中佐は
極寒の東部戦線において文字通りに原初的な事実を『痛感』していた。
精緻な暴力装置とて、凍てつき、動くことすら、骨を折る季節。
なればこそ、冬には策動の花が咲く。
矛盾する利害、数多の駆け引きが誰にも制御しえぬ混迷の渦を産み落とす。
誰もが嘆く。こんなはずではなかった、と。
さぁ、覚悟を決めよう。
何事も、もはや、驚くには値しない。
カルロ・ゼン[カルロ ゼン]
篠月しのぶ[シノツキシノブ]
内容説明
生存とは、いつだって闘争だ。帝国軍、ターニャ・フォン・デグレチャフ中佐は極寒の東部戦線において文字通りに原初的な事実を痛寒していた。精緻な暴力装置とて、凍てつき、動くことすら、骨を折る季節。なればこそ、冬には策動の花が咲く。矛盾する利害、数多の駆け引きが誰にも制御しえぬ混迷の渦を産み落とす。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
鱒子
29
図書館本。東ではお友だちを作って戦況を停滞させることができた帝国軍。でも南のお友だちは何だかキナくさくて。そこでレルゲン大佐、はじめてのおつかいで南へ出向です。主人公ターニャの部隊は、優秀ゆえに便利屋扱いされすぎですねぇ。2020/11/11
小早敷彰良
27
雪と泥の戦場が見える。幼女の身体に転生した現代日本A-級能力エリートおじさんが第一次世界大戦のドイツを彷彿とする戦場で足掻く第6巻。本巻では幼女だけでなく戦場を動かすガチおじさんたちもじわじわと詰んでいく。登場人物でなくて本当に良かったと、そして幼女おじさんの苦しみに愉悦を感じる一冊。それにしてもこの作品を読んだ後はコーヒーが美味しくなります2020/01/19
こも 零細企業営業
26
あとがきを読んで。 1巻から7巻まで一気に買った俺、勇者だわ。 話的には、冬将軍の下でも帝国軍踏ん張ってる。2019/04/23
RASCAL
24
今回はターニャの華々しい戦場での活躍はなし。東部戦線は膠着状態。春を迎え南方で同盟国イルドアが不穏な動きをすると首都近郊に再配備、北部で多国籍軍が陽動を開始すると北方に転進。四面楚歌の状況にターニャは非公式に講和を進言するが、戦闘では勝利をしている帝国で受け入れられるはずもない。状況が実にリアル。日米開戦直前の日本もこんな感じに陥っていたのではないだろうか。戦争は政治の延長、その政治やマスコミが現状を直視できなければ、正論は抹殺される。一人メタ視点を持つターニャも、なすすべもなく破滅に向かっていくのか。2018/07/29
なっぱaaua
24
政治の話が中心に進む。現場では勝てていても、トータルでは負け戦。皆が模索している状況です。楽しく読めました。2017/04/15