出版社内容情報
古代日本列島は「群雄割拠」だった――。巨大古墳が教えてくれる各地の政権の存在。東北から九州まで15の古墳から読み解く古代日本の姿とは? 付録の全国巨大古墳・古墳群一覧も資料性抜群。
内容説明
文化庁によれば、日本全国には十二万基にもおよぶ古墳が存在します。本書では、全国各地の十五の巨大古墳について、古墳の築造場所、副葬品、埴輪など、あらゆる情報を読み解きながら、その地を治めた首長・豪族の姿に迫ります。さらに、こうした巨大古墳誕生の背景からは、各地の首長豪族とのあいだの多様な関係性が見えてきます。古墳に関する基礎知識の解説はもちろん、ピラミッドのような石積みが注目を集める都塚古墳など、古墳研究の最前線をたどる一冊です。
目次
第1部 入門・古墳とはなにか(10のテーマで学ぶ基礎知識―初心者もイチからわかる!;古墳研究の最前線―いま注目される、最新の論点とは;畿内の王権と巨大前方後円墳―権力のシンボルはここから始まった)
第2部 巨大古墳と列島各地の首長(雷神山古墳(らいじんやまこふん/宮城県名取市)―東北の政権
手繰ヶ城山古墳(てぐりがじょうやまこふん/福井県永平寺町)―越の政権
太田天神山古墳(おおたてんじんやまこふん/群馬県太田市)―毛野の政権 ほか)
第3部 もっと知りたい古墳の謎(磐余の巨大古墳をめぐる謎―天皇・皇族の陵墓なのか?;都塚古墳の実像―話題騒然!最新の発掘調査の成果から;東アジアの古代王権と巨大古墳―中国・朝鮮における陵墓の変化とは ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
レアル
41
主要な古墳を紹介して解説している。古墳そのものの素朴な疑問から専門的なモノまできちんと説明してくれているのが有難い。主要な古墳が紹介されているけど、興味はやはり大和。古墳の数が多いは勿論、種類もたくさんある。ここに載っている全国主要な古墳巡りは難しくても、近畿圏の古墳は巡りたいなぁ。2023/07/19
月をみるもの
8
一ノ瀬、松木、広瀬といった大御所のイントロに続いて、全国各地の代表的な古墳が紹介される。近畿で奈良から大阪に大規模古墳が移動した時期に、各地方でも大きな変動が起こってたらしい。さらに大きな視点からは、中国/朝鮮における墳墓とのつながりも紹介される。松木さんのまとめのとおり「地域史から人類史まで」をカバーできる様々なズームレベルでの研究がすすみつつあり、自分の住んでる場所(の近くにある古墳が)どのように世界とつながっていたかを実感できる。2019/03/22
三休
1
日本列島上の九州から東北南部まで巨大な墳墓が築かれた時期があった。南九州の古墳についての解説をもう少し詳しくしていただきたかったな。2015/09/21
ふたば@気合いは、心を込めて準備中
0
タイトルにひかれて読んでみたけど、ちょっと思っていたのとは違っていた。第三部が一番面白かったかな。少し時間をおいてからまた読んでみようとは思う。2017/04/28
岩男
0
二章は半分だけ読んだ。個別の古墳研究にはあんまり興味なかった。2016/04/25