内容説明
この世の理から離れた、不可思議な何か。口から口に伝えられ、だからこそ、語られた言葉の源はどこかにある。誰かが確かに出会った怪異は、言葉となってあなたの、すぐ側に―。古の作法によると、百を語ると、何かが起こるという百物語。当代きっての怪異蒐集家の二人が集めた、かつてない怪談集、ついに迎えし最終夜。十夜語れば、何が起こるか…。
目次
沖田氏縁者之墓
墓参
石碑
一緒に
賽銭箱
すれ違い
二階
超能力
鯉
寺に預けられた理由〔ほか〕
著者等紹介
木原浩勝[キハラヒロカツ]
1960年生まれ。怪異蒐集家、京極夏彦氏・東雅夫氏らと共に「怪談之怪」発起人。マンガ・ドラマCDの原作の他、出版、ゲーム、公式携帯サイト「怪談百物語新耳袋」等のプロデュースを手掛ける
中山市朗[ナカヤマイチロウ]
放送作家、オカルト研究家、怪異蒐集家、「怪談之怪」発起人。大阪に文化復興の拠点としてクリエーター養成の私塾“作劇塾”を設立。主宰を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
97
このシリーズも最終巻になりました。今回は分類分けにせず一話から九十九話まで通しで集められています。特に最後の方は連作のような感じで編者の若い頃の映画作成についての話になっています。よくまあ十巻にまとめられたと思います。京極夏彦さんが最後に書かれていますが、このような話の愉しみ方のような解説です。2022/11/21
ゆみきーにゃ
45
《購入》ついに完結ですね。←まだ全夜読み終えてないけど、、、やっぱり人形の話は怖い。2014/06/14
じゅんぢ
33
夜中にこの本読んでいたら誰もいない、昔ばあちゃんが使っていた部屋から咳払いが。気のせいだと思いたい。2020/09/13
急いで突厥
31
夏が来たのでホラーを読んでみた第14段。 シリーズ最終巻。 この巻の最終章は若き日の著者の体験で締め括られ、それが第4夜最終章へと続く話になっている。 ところで、最終巻迄読み終わったら、不思議な現象に遭遇した。 特に変わった操作をした訳でもないのにスマホがプレインストール分を残して後から入れたアプリが全部消えてしまい、リセットされてしまった。これは例のマンションに触れたからか、それとも、E子さんの件に触れたからだろうか? とにかく驚いた。2015/08/18
田中
29
市井の人々が体験した不思議な話集。とうとう最終巻になった。個人的にとても楽しめたので、いつもとは違って大事にページをめくる。読んだそばから忘れてしまい次の怪異を読む。そして読み返しては面白がる。そんな希有な感じだった。二人の著者が心霊現象をこよなく愛好するからこそ、これだけ真面目なシリーズになったのだろう。実話だからこそ、わけが分からない。逆に言えば、本物にある曖昧さと不明瞭感。64話「ミナミのスナック」は過去の情景が今でも現実として表れる。こんな目撃談は解明しようがないのだ。 2019/12/22