過ぎ去りし王国の城

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  • サイズ B6判/ページ数 397p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041028360
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

ネグレクト、スクールカースト、心の闇…気まぐれな悪意と暴力、蔑みと無関心に凍りつく心。ふるえる魂が共鳴するとき、かつて誰も見たことのない世界が立ち現れて――現代の闇と光をあぶり出す冒険ファンタジー!

内容説明

早々に進学先も決まった中学三年の二月、ひょんなことからヨーロッパの古城のデッサンを拾った尾垣真。やがて絵の中にアバター(分身)を描きこむことで、自分もその世界に入りこめることを突き止める。友だちの少ない真は、同じくハブられ女子で美術部員の珠美にアバターを依頼、ともに冒険するうち、パクさんという大人と出会い、塔の中にひとりの少女が閉じこめられていることを発見する。それが十年前のとある失踪事件に関連していることを知った三人は、ある計画を立てる…。「今」を引き受けて必死に生きるすべての人へ―心にしみこむ祈りの物語。

著者等紹介

宮部みゆき[ミヤベミユキ]
1960年東京生まれ。法律事務所等に勤務の後、87年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞してデビュー。92年『龍は眠る』で日本推理作家協会賞長編部門、『本所深川ふしぎ草紙』で吉川英治文学新人賞、93年『火車』で山本周五郎賞、97年『蒲生邸事件』で日本SF大賞、99年『理由』で直木賞、2001年『模倣犯』で毎日出版文化賞特別賞、02年司馬遼太郎賞と芸術選奨文部科学大臣賞文学部門、07年『名もなき毒』で吉川英治文学賞、08年英訳版『BRAVE STORY』でThe Batchelder Awardを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

640
宮部みゆきはほとんどの作品を読んでいる作家の一人です。読み出しは快調で一気に読んでしまったのですが、宮部みゆきにしてはページ数が少ないせいか、色々なテーマを盛り込んだせいかわかりませんが、平凡な作品になった感がします。表紙もタイトルも良い感じに仕上がっているので少し残念です。2015/05/07

菅原孝標女@ナイスありがとうございます

388
実は宮部さんの作品を読み切ったのはこれが初めて。去年の誕生日に友人から貰った一冊。読んでみるとそれこそお城にぐいぐい引き込まれる感じで、一緒にハラハラして、しんどい!って思って、でも変わりたい!って思えた。現代の闇も、光も、見せてもらった。すごいなこの作品。2019/04/20

kishikan

301
ウ~ん、アバターねぇ。今まで読んだ宮部さんとは一風異なるSFファンタジー。でもサスペンス的味わいもあって、児童虐待やいじめという現代社会の病んだ部分も織り込みながら、そこは宮部さんの真骨頂の部分もあったりして読ませる。西洋のお城をイメージさせる洋館の中に閉じ込められた少女、でもそれは絵画の中の世界。現実から絵の中の世界にアバターとして飛び込む中学生の男女。それだけで不思議世界なのに、時空をも飛び越える顛末。終盤のタイムスリップについては理解できない部分もあったけど、それはそれ。表紙や挿絵もなかなかでした。2015/06/15

hiro

283
400ページ近い本だが、会話文が多いためページ数を気にすることなく一気に読めた。中学三年生の二月、既に進学先の決まっている真が、一枚の絵を銀行のロビーで拾ったことから始まる宮部ファンタジー。真とともに、絵の中の世界に入り込み、塔の中に見つけた少女を助けに行く、珠美とパク。この何ともいえないバランスのとれた三人の人物設定、この三人が入っていく絵の世界と現実の世界と関係、そして、最後に三人はこの少女を助けることができるのかが気になり、この宮部ワールドを先へ先へと早く読み進めたくなることは間違いない。2015/05/26

ナイスネイチャ

274
図書館本。一枚の西洋の城の絵の中に入り込むファンタジー小説。その中でもイジメ問題、スクールカーストや人間の妬みなんかも織り交ぜてました。よくこんな設定思いつくなぁと。流石ですね。2016/02/12

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