出版社内容情報
これが、あたしたち夫婦の形――それを示すため、小玉は戦場を駆ける!寛と康、二国との戦いを強いられることになった小玉は、元寛の武官であった樹華と共に戦場で開戦を待っていた。一方宸では小玉の無事を祈る真桂らとは別に、雅媛、梅花、そして司馬淑妃が動き出そうとしていて――。
雪村花菜[ユキムラカナ]
著・文・その他
桐矢 隆[キリヤ タカシ]
イラスト
内容説明
寛と康、二国との戦いを強いられることになった小玉。寛の鍛え上げられた軍を相手に、勝機をどう捉えるか…。そんな小玉のもとに、康の密使がやってくる。密使は親征級の兵力を率いている小玉に、皇帝―つまり文林を倒し、女帝となるよう勧めにきたのだった。自分たち夫婦を侮辱する者は許さない。これが、あたしたち夫婦の形だ―。文林の妻として、小玉は激動の戦場を駆ける!
著者等紹介
雪村花菜[ユキムラカナ]
2014年、第二回富士見ラノベ文芸大賞にて、応募作『生生流転』が高く評価され、金賞受賞。改題及び改稿した『紅霞後宮物語』で作家デビューを果たす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あっか
70
再読。戦、戦、戦で(この物語の性質上)いつ誰がどうなるか分からないから、常にドキドキしっぱなしの巻です。でもやはり避けられない別れが…え、ここまで来てあなたも?えっまさかあなたまで?と、辛さが連続し過ぎ。戦場でも後宮でも、不穏な動きと展開が多すぎ。唯一の癒しはやっぱり清喜と丙だけ!王家認定と性の継承システムがよく分からなかったなあ。あと、読点の位置により文章の意味が分かりづらくなってしまっているところもあった気がする。2020/07/06
あっか
66
2回号泣しました(;ω;)戦は良くないですね…しかも、えー?どうなるの?大丈夫!?な展開と最後で次巻を早く読みたすぎる。このシリーズ、第1巻からそうでしたがやっぱり一筋縄では行かせてくれない。綺麗に終わらせてくれない。でもそれがリアルというか、実際の世の中ってこうよね…と考えさせられる。8巻の表紙ー!!泣 これ絶対3巻の明慧と同じパターンだ………読むのが既に切ない。2018/10/04
ばたやん@かみがた
41
後宮、朝廷さらに外国含めて小玉と文林の敵対者は本当に愚か者しかいない。卑劣かつ短慮、と六文字で言い表せてしまう。この物語は、だから出世や戦の勲に全く力点を置いていない。大切な物を山と失い、求めていない物を手に入れた一人の女の物語。彼女が唯一拠り所にするのは皇帝たる夫からの信頼そして執着(P.70)のみ。彼女の行く途は修羅のそれであることが本巻の最後で示されている。2018/08/10
よっち
38
寛と康の二国と戦いを強いられることになった小玉。困難な状況に追い込まれた小玉の元に、康の密使がやってくる第八弾。密使の言い様に夫婦のありようを侮辱されたと感じ激高する小玉。それぞれの国の考え方の違い。檄文で熱い想いを語る一方、それでもどこか冷静な部分がある小玉と文林の夫婦の育まれてきた絆、勝利の目前にしてつまらない悪あがきがもたらした悲劇。こじれにこじれた二人がようやくここまで来たのに、こんな終わり方はないですよね…。娘子ファンの面々が怒り狂ってますけど、この苦境を乗り越えて向き合う二人がまた見たいです。2018/02/15
kagetrasama-aoi(葵・橘)
29
「紅霞後宮物語」第七幕。ほぼ戦のシーンの巻。宸国と隣国寬国と康国の連合軍の戦。この世界でも文化の違い、民族の違いで争うことになるんですね。生産性のある戦争なんて無いから読んでいて辛いし、悲しい、虚しさを感じます。そしてタイトルにある“後宮”でもやはり争いが。文林と小玉がどれだけ愛に盲進出来るのか気になるところです。最後の頁は、ええっ!ここで終わるの!と言う場面!リアルタイムで読んでいたら本を握りしめて変型させていたかもしれません(。>д<)。2021/03/02