内容説明
12月25日午前1時25分、大正天皇崩御―新時代の元号をめぐり新聞各社が特ダネを競う中、東京日日新聞がいち早く報じた新元号は「光文」。世紀の大誤報“元号光文事件”の真相とは?森鴎外の最後の執念とは?歴史の裏側で繰り広げられるスリリングなドラマを克明に描く秀作。
目次
天皇崩御の朝に―スクープの顛末
柩をかつぐ―八瀬童子の六百年
元号に賭ける―鴎外の執着と増蔵の死
恩赦のいたずら―最後のクーデター
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tanukiarslonga
1
森鷗外が晩年元号問題に取り組んでいたたことや天皇の棺を担ぐ八瀬童子のことを初めて知った。読んでいて不思議な感覚に襲われる本。2012/02/11
やまちゃん
1
八瀬童子の仕事の特殊性というものが,合法的に日本の文化となって残るような国家でありたいものだ。近代の東京で果たした役務は非常に興味深かった。2009/12/10
いちはじめ
1
天皇崩御の朝に新元号を「光文」と誤報した事件の話、大葬において重要な役割を担ってきた八瀬童子の話など、非常に面白かった。2000/01/03