ガソリン生活

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  • サイズ B6判/ページ数 413p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784022510624
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

"大学生の望月良夫は愛車のデミオ運転中に、偶然会った女優の翠を目的地へ送り届けることに。だが翌日、翠は事故死する。本当に事故だったのか? 良夫とその弟で大人びた小学5年生の亨は、翠を追いかけ回していた芸能記者・玉田と知り合い、事件に首を突っ込み始める。姉、母まで望月一家が巻き込まれて、謎は広がるばかり――。
朝日新聞夕刊の人気連載が待望の単行本化。物語の語り手はなんと本邦初!?の「車」。町を走る様々な車たちの楽しいおしゃべりが全編にさんざめく、前代未聞のユーモアミステリーにして、のんきな長男・大人びた弟…と個性的なキャラが揃った家族の暖かいエピソードに溢れた、チャーミングで愛すべき長編家族小説!"

内容説明

実のところ、日々、車同士は排出ガスの届く距離で会話している。本作語り手デミオの持ち主・望月家は、母兄姉弟の四人家族(ただし一番大人なのは弟)。兄・良夫がある女性を愛車デミオに乗せた日から物語は始まる。強面の芸能記者。不倫の噂。脅迫と、いじめの影―?大小の謎に、仲良し望月ファミリーは巻き込まれて、さあ大変。凸凹コンビの望月兄弟が巻き込まれたのは元女優とパパラッチの追走事故でした―。謎がひしめく会心の長編ミステリーにして幸福感の結晶たる、チャーミングな家族小説。

著者等紹介

伊坂幸太郎[イサカコウタロウ]
1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で新潮ミステリー倶楽部賞を受賞しデビュー。著書に『アヒルと鴨のコインロッカー』(吉川英治文学新人賞)、『ゴールデンスランバー』(山本周五郎賞/本屋大賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yu

1130
しびれるねぇ。相変わらずどこかブラックな要素や皮肉が随所に散りばめられているのに、くすっと思わせる読了感。亨=加藤清四郎くんなイメージが離れなかった。由紀夫くんファミリーも元気そうで何より。相変わらずお父さん4人と仲良くしてるんだ!とちょっとほのぼのしてみたり。子供だろうと大人だろうと、狡い人間や信じられないぐらい悪い人間がいたりするけれど、因果応報ってヤツはあるんだね~と思わせてくれる。必要悪とは言わないが、暗黙の了解的な雰囲気で、人によっては嫌悪感を抱くかもしれない。でも、私はこの世界観が大好きだ。2013/03/20

ヴェネツィア

951
仙台近郊の地名が頻出する、いたってローカルな舞台設定だ。仙台およびその周辺に住んでいる、もしくは故郷を持つ人たちには親近感がわくことだろう。もっとも、こうした手法は古くからあって、例えば近松門左衛門の世話浄瑠璃などは大坂の町の名や橋の名が多用されていた。さて、本書はプロット自体はさほど起伏に富む訳でもなく、また意外性にも乏しいと言わざるを得ない。にもかかわらず、読んでいて楽しいのは、ひとえに車(緑色のデミオたち)を主人公に据え、語り手としたことの故にあるだろう。ことにエピローグはなかなかに気が利いている。2017/11/10

にいにい

937
久々の伊坂幸太郎さん。面白い設定で、楽しく読める一冊。車に心が有れば、こんな感じで話してるのかな?自転車とは会話が成り立たなかったり、人間に語りかけることも出来なかったり、意思はあれど行動できないのもいいかな。全体のストーリーは、途中で予測できるけど、楽しめた。オー!ファーザーの家族も出てきたし。 青信号ばかりと思っている人間の理不尽さが前面に。いろんな人がいて、人生いろいろあることを肝に免じて、信号に注視して人生を運転しようと思える一冊。細見氏、玉田氏がカッコイイ!2015/05/24

ミカママ

911
ややこれは!w 小説界広しと言えども、クルマの一人称によるミステリー及び家族小説は珍しいのでは?伊坂さんのクルマラブが、とってもよく伝わってきた。クルマ同士の会話が、さもありなんという感じで可愛らしい。日本の車種に詳しくない私はついついネットで画像を検索してしまいましたが、デミオってマツダなのねぇ。望月家のキャラも最高、ハートウォーミングな家族物語。軽快な中にも、イジメ問題や世間の覗き見根性(よってマスコミがのさばる)なんていう、恐らくは伊坂さんのメッセージなども織り込まれていて、楽しい作品でした。2015/03/02

れみ

800
主人公の緑のデミオ(緑デミ)が持ち主とともに事件に遭遇するお話。色は緑じゃなく赤だけどデミオに乗っているので気になってました。わくわく・はらはらして読んでいて楽しかったし、相変わらず伏線の張り方が見事だし、最後は前の車(←これもデミオ(^_^;))を手放した時のことを思い出してきゅんとして泣けました。2013/06/15

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