ヒーローを待っていても世界は変わらない

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  • サイズ B6判/ページ数 190p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784022510129
  • NDC分類 311.7
  • Cコード C0036

出版社内容情報

「反貧困」を旗印に、格差社会に異議を申し立てた「年越し派遣村」元村長・湯浅誠の最新刊。2012年3月までの約2年間、内閣府参与として政権に入った著者が、「橋下現象」や「決められない政治」「強いリーダーシップ待望論」について徹底的に考え抜いた民主主義論。議会政治と政党政治をあえて擁護する立場から、「おまかせ民主主義」に警鐘を鳴らし、真の民主主義のあり方を探る画期的論考!

内容説明

「決めたい」のか「決めてほしい」のか?格差・貧困と民主主義を大阪から考える。

目次

第1章 民主主義とヒーロー待望論
第2章 「橋下現象」の読み方
第3章 私たちができること、やるべきこと

著者等紹介

湯浅誠[ユアサマコト]
1969年、東京都生まれ。社会活動家。反貧困ネットワーク事務局長、NPO法人「自立生活サポートセンター・もやい」理事。95年から野宿者の支援活動を始め、貧困問題に関する活動と発言を続ける。2009~12年、内閣府参与。著書『反貧困―「すべり台社会」からの脱出』で大佛次郎論壇賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みゃーこ

96
すごいためになった。社会情勢は刻々と変わってきていることが実感できる。「自分の意見を社会化すれば必ず反対意見にあうものだ。その時反対意見の撲滅を狙うと戦争だ。戦争は強い方が勝つ。だから少数派は外交技術に長けていないといけない。それを社会レベルで言えば異なる意見との調整となり、個人レベルで言えば「コミュニケーション能力となる。抽象的なものではない。工夫と仕掛け。スキルとノウハウだ。それが民主主義を活性化する。」2014/03/25

Miyoshi Hirotaka

43
王子は乞食と交代して一時の自由を謳歌した。これは王が主権者だった時代の話で、民が主という民主主義では、私たちは年中無休の主権者で、休みたいと思っても、その立場から降りることはできない。さらに民主主義というのは恐ろしく面倒なシステムで、最善を求めつつ、それと同じ熱心さで最悪を回避する努力が必要。それの煩雑さに耐えかね、「誰か決めてくれ、但し、自分の思い通りに」とヒーローを待望するのは責任放棄で、民主主義システムは崩壊する。立場の違う人達と意見交換する忍耐力と彼らと関係性を構築するための創造性が問われている。2016/03/20

うりぼう

36
2012年9月16日草の根支え合いプロジェクト報告会で購入。誰かに何かを期待するのではなく、自分が何ができるのかを考えて動いていると湯浅氏の講演を聞く。田坂宏志氏がBSフジのプライムニュースで、参加型民主主義2.0の立ち上げを語っていたが、お任せ政治が終わり、次の誰もが政治に参加する仕掛けをと主張していた。正に面倒な調整を人任せにせず、議論に加わり、できることをする。半径3mの直接民主主義から日本全体の政治へ。そのために人と人とが繋がる仕掛け、技術を持つ必要があり、それが社会の「溜め」にも繋がる。2013/01/16

メガネ

25
「参加のバリアを下げるために、困っている人の話を聞きましょう」。格差、貧困問題を挙げ、異なるニーズを認めることを話し、その上で、政策を考える時間と空間の存在を指摘。ただ、実際に問題に直面している人々にそのような時間はないので、意見を吸い上げることが民主主義を成り立たせるために必要であるという主張。民主主義は本来コミュティの構成員の問題が共有された場で行われたものだという前提を湯浅さんの言葉で分かりやすく解説していると思う。2014/05/08

きいち

24
自分の就職して最初の仕事は法人営業でした。商品を理解し意義も感じて、でも通じない日々。上司との同行時につい、「あそこのやる気のないタコ課長のせいで…」と愚痴った瞬間、伝説の営業マンでもあった彼から一喝されました。「お前何様やねん!お前がタコゆう先方には、それぞれまっとうな理由があんねや。お前にそれを想像し理解する力がないのを棚に上げるな!」。湯浅氏の姿勢に、現在は起業家となった彼を思い出しました。現場で闘ってきた人ならではの当事者意識とコミュニケーションへの意志。違いがあっても、信頼できる人だ、と。2013/04/02

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