出版社内容情報
千年前の彼女たちも、一生懸命生きていた! 源氏物語や枕草子はなぜ書かれたのか? 紫式部が清少納言や和泉式部に抱くジェラシー。明るい枕草子の悲惨な背景。蜻蛉日記に込められた心の叫び。更級日記に綴られた後悔。紫式部、清少納言、和泉式部、道綱母、孝標女――作家同士の関係もわかる、ハートを感じる王朝文学入門書。
内容説明
千年前の彼女たちも、一生懸命生きていた!源氏物語や枕草子は、なぜ書かれたのか?紫式部が清少納言や和泉式部に抱くジェラシー。明るい枕草子の悲しい背景。蜻蛉日記に込められた心の叫び。更級日記につづられた後悔。紫式部、清少納言、和泉式部、道綱母、孝標女―作家同士の人間関係もわかる、ハートを感じる王朝文学入門書!
目次
第1章 藤原道綱母―平安のセレブ婚主婦作家
第2章 清少納言―明るい平安エッセイスト
第3章 紫式部―平安の超有名な女性作家
第4章 和泉式部―平安の超モテ歌人
第5章 菅原孝標女―平安の萌え系文学少女
解説 平安女子のライフ・デザイン
著者等紹介
川村裕子[カワムラユウコ]
1956年東京都生まれ。新潟産業大学名誉教授。立教大学大学院博士課程修了。博士(文学)。大学3年の頃に『和泉式部日記』をきっかけに平安時代の王朝文学に興味をもち、研究者に
早川圭子[ハヤカワケイコ]
日本画家。多摩美術大学美術学科日本画専攻卒業。院展入選多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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nnnともろー
7
藤原道綱母、清少納言、紫式部、和泉式部、菅原孝標女。忘れていたことなど、確認できた。生き生きしている。2024/01/07
粋
7
平安女子・男子の生活が面白かったので読んでみた。どうやら人物・作品にはそれほど興味がわかないらしい(苦笑)でも、合間合間の説明は面白く、勉強になった。分かりやすいし、そこが知りたかったというところまで説明してくださるので嬉しい。2023/12/07
yumicomachi
3
新語や流行語、若者言葉をためらいなく使っていて、ノーストレスで読める文体が素晴らしい。書かれている事柄は既知のことがほとんどだったが、平安の女性作家たちへの眼差しが新しく、あたたかい。「書く」ことによって自らの精神の居場所を切り拓こうとした彼女たちのオーラをしっかり受け止めて伝えてくれる。このような本で平安女性作家に出会うことができる今のジュニア世代がうらやましくなるけれど、もちろん大人も充分楽しめるし、現代を生きる私たちを励ましてくれる一冊だ。早川圭子による絵も美しくわかりやすい。2023年10月刊行。2024/01/15
MrO
1
前作に変わらず面白い。彼女らの言葉を、ぜひ原文で読んでみたくなる。古文って、テストさえなければ、こんなに面白く勉強できるのに。これは、古文に限らないことかな。2024/02/17
きりん
1
受験で役に立つと思い読み始めました。『更科日記』の授業で、菅原孝標女が文学オタクの少女だったと聞き、平安女流作家の作品の背景に興味を持っていました。特に『物語・源氏の五十余巻』の最後の思いに共感性羞恥です💦和泉式部は学校の授業で触れなかったので初知り情報ばかりで今回出会えて良かったです。この本を読んで感じるのはやはり人間は、女の子はそんなに変わるものではないのだなぁということです。高校で古典を習うまで、平安時代は1000年も前のことで男も女もその他も価値観が今と違うと思ってたから。出会ってよかったです。2023/12/15