出版社内容情報
時代の精神を独自の美へと昇華する構想力。「丹下シューレ」の活動とともに、世界のTANGEの足跡をたどる。
内容説明
時代の精神を独自の美へと昇華する構想力。丹下健三が創り出す建築空間は、高度成長の道をひた走る戦後日本の象徴であった。「建築の化身」。直弟子・磯崎新をしてそう言わしめた人物の足跡を、多くの逸材を輩出した丹下シューレの活動とともにたどる。バブル期の計画と構想にひそむ先見と洞察に光をあてる。
目次
序 残酷な建築のテーゼ
第1章 焼野ケ原からの復興(平和を生産する工場―広島平和記念公園;首都の人口過密と経済発展の止揚―東京都庁舎;地方自治と民主主義のプロトタイプ―香川県庁舎)
第2章 高度成長のシンボルをつくる―東京オリンピックと大阪万博(情報化社会に向けて;象徴の創造―国立屋内総合競技場;成長の先にある未来像―大阪万博お祭り広場)
第3章 バブルと超高層ビル(中東諸国へ;アフリカへ;シンガポール、ふたたび東京へ)
第4章 丹下とどう対峙するか―丹下シューレのたどった道(国土・都市・建築―浅田孝と下河辺淳;部分から全体への回路―大谷幸夫と槇文彦;父殺しとポストモダン―磯崎新と黒川紀章;言空一致による新しい建築の創造―神谷宏治と谷口吉生)
おわりに 丹下の投げかけたもの―戦後一〇〇年を視野に入れた建築をどう構想するか
著者等紹介
豊川斎赫[トヨカワサイカク]
1973年生まれ。建築家、建築史家。東京大学大学院工学系建築学専攻修了。現在、国立小山工業高等専門学校准教授。専攻―建築史、都市デザイン(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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