岩波新書<br> 土と生きる―循環農場から

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岩波新書
土と生きる―循環農場から

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  • サイズ 新書判/ページ数 222p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004314431
  • NDC分類 615
  • Cコード C0236

内容説明

大切に送り出す産直野菜の一箱は、無農薬・無化学肥料、里森を循環する落ち葉堆肥の恵み。成田国際空港が飲み込んだ地に寄り添い、有機農業の豊かな世界を探求しつづける著者は、その一箱一箱に穏やかな不屈のメッセージを添え続ける。日日の仕事、大胆不敵な挑戦、小さな喜び、季節の味、ともにある人々、そして三・一一後の土への思い。

目次

1 循環農場の風景(一箱の世界;ミミズが山からやって来た ほか)
2 野菜たち(日照りを届ける;水を求めて ほか)
3 地続きの被災地(あさぎ色の畑;気仙沼の日)
4 国に拠らず(十九歳の頃;非暴力と町鳶 ほか)
5 一歩ずつ、一つずつ(セシウムと向きあう;不検出の知らせ ほか)

著者等紹介

小泉英政[コイズミヒデマサ]
1948年北海道生まれ。68年に上京、べ平連の非暴力直接行動の座り込み運動に参加。71年成田国際空港建設反対運動に加わり、千葉県成田市三里塚に移住。73年小泉(大木)よねの養子になり就農、76年より三里塚微生物農法の会有志と有機野菜の産地直送「ワンパック」を開始。97年より独立して小泉循環農場を営む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

けんとまん1007

20
ひとつの生き方がここにあ。前半の部分は、期待した内容だったが、後半は少し違うと思う。タイトルとは違うなという意味で。循環・・時間というものを、いやでも考えざるを得ないものがある。年という単位でものごとを考え、そういう軸足で準備をし、繰り返すこと。改めて、”土”というものを考えた。果たして、自分の畑の土はどうなのだろうと。2015/08/06

メタボン

14
☆☆☆ せっかく軌道に乗った循環農場なのに、震災そして原発事故によりまた土づくりから出直さなければならないのは本当につらいことだと思う。しかし筆者は前向きである。筆者の文章からは季節感が良く感じられ、何より野菜への愛情に満ち溢れている。里山は日本にとってそしてのちの世代にとって何よりも大事。きちんと残していかなければ。2014/04/13

壱萬弐仟縁

13
巻末に「循環の流れ(抄)」(213頁~)。「自分の食べるものを自分で作るという働きの形」。手間を厭わない(ⅱ頁)。自給の本質。そもそも6次産業化は地産地消が先決。循環型社会を構築する循環農場での試み。江戸時代、木曽材奉行補佐格の寺町兵右衛門の『木曽山雑話』の里山論も調べてみたい(15頁)。「里山有機農業は、単に里山を利用して堆肥材料を集めるという行いにとどまらず、村の風景をすがすがしいものに作り変える、村の暮しを豊かにする、そんなことに結びつく作業として村人に受け入れられ、共感を産んでいる」(26頁)。2013/11/14

tu-ta

5
小泉さんの足跡が小泉さんの暖かい文体で書かれていて、気持ちよく読めるし、よねさんの養子に入った経過なども初めて知ったのだけど、もう一つ核心に迫れていないようにも感じる。それは彼が他者を決して非難しないからかもしれない。あと、非暴力についても、そこに至る経過が知りたい。 ともあれ、いい本だと思う。 メモを http://tu-ta.at.webry.info/201311/article_2.html にまとめた。2013/11/04

k_jizo

4
★★穏やかな里山や畑の描写から一転、三里塚闘争、原発と言う生々しい現実が迫ってきます。その中で筆者は前向きに里山の未来を見据えます。2014/06/12

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