岩波新書
食べるギリシア人―古典文学グルメ紀行

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  • サイズ 新書判/ページ数 203p/高さ 17cm
  • 商品コード 9784004313601
  • NDC分類 991
  • Cコード C0298

出版社内容情報

英雄アキレウスは何を食べていたか? アテネ市民は魚好きだった? ギリシアでも鰻は蒲焼き? ワインが水割りなのはなぜ? 二日酔いにはキャベツが効いたって本当?──食文化の名残を求めて広くギリシア古典を渉猟し,人類普遍の営みの描写に古代の人間観を読み解く.「食べる」人びとの姿に,古典が楽しくなる一冊.

内容説明

英雄アキレウスは何を食べていたか?アテナイ市民は大の魚好きだった?二日酔いにキャベツが効く?なぜ悲劇には食事の場面がない?―食文化の手がかりを求めて広くギリシア古典を渉猟し、人類普遍の営みの描写に古代の人間観を読み解く。

目次

1 英雄たちの食―叙事詩を読み解く(アキレウスの味覚―串刺しの肉塊;食いしん坊オデュッセウス―魚は食うや食わざるや;鯨飲馬食の徒―古代ギリシア大食い比べ)
2 酒のなかに「真」あり―抒情詩に浮かぶ人の世(酒の歌、恋の歌―酒仙詩人列伝;二日酔いにはキャベツ―英雄たちも飲んだ水割りワイン)
3 庶民のレシピ―喜劇は語る(農夫の食卓―小山羊の煮込みときらめく葡萄酒;ディオゲネスは蛸の刺身で死んだ?―魚食のアテナイ人;蒲焼はやはりきつね色―大好物の鰻;古代ギリシアの買い物ブギ―魚屋とのバトル)
4 食卓の周辺(絶食するパイドラ―なぜ悲劇に「食」が少ないか;英雄も「寝転んで」食べたか?―「寝椅子」のはじまり;パンで手を拭く―手掴み食のマナー;「影法師」から始まる?―食客の系譜;古代トイレ事情―海綿のウォシュレット)

著者等紹介

丹下和彦[タンゲカズヒコ]
1942年岡山県に生まれる。1968年京都大学大学院文学研究科修士課程修了。現在、関西外国語大学教授、大阪市立大学名誉教授、京都大学博士(文学)。専攻は西洋古典学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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