出版社内容情報
日清戦争や義和団戦争に敗れた清朝は、改革を試みながらも、求心力を失っていった。辛亥革命により中華民国が誕生するも、混乱は深まっていく。「救国」の考えが溢れ出し、様々な近代への道が構想された30年を描く。
内容説明
日清戦争や義和団戦争に敗北した清朝は、改革を試みながらも求心力を失っていった。そして、多様な国家像が相克するなか辛亥革命により中華民国が誕生するも、新たな国家像の模索は続いた。列強による「瓜分の危機」の下で、「救国」の考えが溢れ出し、さまざまな近代への道が構想された三〇年を、国際関係の推移とともに描く。
目次
第1章 救国と政治改革(日清戦争;「瓜分の危機」;変法・自強)
第2章 王朝の維持と「中国」の形成(義和団戦争と辛丑和約;光緒新政と近代国家建設;知識人の「中国」と「近代」)
第3章 立憲君主制と共和制(立憲君主制の模索;集権と分権;辛亥革命と中華民国の成立)
第4章 中華民国の国家構想と袁世凱政権(袁世凱政権の成立;第一次世界大戦と対華二一カ条要求;一九一〇年代の社会と経済)
第5章 国際社会の変容と中国(国際社会のなかの中国;ソ連の出現と社会主義の受容;二つの中央政府と聯省自治;孫文の死と北京政府の崩壊)
著者等紹介
川島真[カワシマシン]
1968年神奈川県横浜市生まれ。1997年東京大学大学院人文社会研究科博士課程修了。現在、東京大学大学院総合文化研究科国際社会科学専攻准教授。専攻は中国近現代史、アジア政治外交史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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