岩波文庫
小林多喜二の手紙

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  • サイズ 文庫判/ページ数 518,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003108826
  • NDC分類 915.6
  • Cコード C0195

内容説明

注目の人多喜二(一九〇三‐三三)。半途で断たれたその生涯は暗黒の三〇年代に一際異彩を放つ。「闇があるから光がある」―不滅の恋人タキ宛書簡、友人や同志達に宛てた獄中書簡を貫く人懐こさ、陽気さ。『蟹工船』の、もっと奥へ。

目次

1 投稿青年の自負と模索
2 田口タキへの恋文
3 編集者への手紙
4 獄中書簡―豊多摩刑務所から
5 出獄、地下生活へ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

カブトムシ

20
1931年(昭和6年)志賀直哉宛。「先日は突然お訪ねし、色々とお世話になり、非常にありがとう御座いました。殊に奥様には、沢山のお子さんでお忙しいところへ、更にお気心をお掛けして、大変ごめいわくをしたのではないかと、思って居ります。呉々もお礼を申し上げて置きます。帰るといきなり又忙しい仕事が待ち構えており、駆けずり廻わされています。又何時か是非沢山の話題を持って、お会い出来る日を待っております。皆様によろしく。若山為三氏にも、留女さんその他にも」小林多喜二よりのはがきである。奥さんに配慮したものであろう。

壱萬弐仟縁

6
ラスキン研究の大熊信行先生も登場する(25ページ)。多喜二の経済原論の成績は注記によると、150点満点で125点であった(27ページ)。恐らく貧富の問題でいい成績を収めたようだ。また、大熊先生の「大熊信行先生の『社会思想家としてのラスキンとモリス』として書評を書いてもいる(50ページ)。評者は大熊先生の書物の復刊版を卒論にも使用させていただいたが、ラスキンを現代によみがえらせる際に、必要な研究書であることはいまだにいえる。多喜二はパノプティコン=一望監視施設に収容されていた(200ページ(2)注記)。2013/01/10

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