岩波文庫
半自叙伝・無名作家の日記 他四篇

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  • サイズ 文庫判/ページ数 284p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784003106334
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0195

出版社内容情報

【文藝春秋】を創刊し、出版人としても功成り名を遂げた菊池寛(一八八八~一九四八)。作家として世に出る頃までを描いた「半自叙伝」、自身をモデルにした短篇小説二篇、恩師・上田敏と友・荒川竜之介の回想文を収録。

内容説明

『文藝春秋』を創刊し、出版人としても功成り名を遂げた菊池寛(1888‐1948)。生い立ちから紆余曲折を経ながら作家として世に出る頃までを描いた「半自叙伝」。他に、自身をモデルにした短篇小説二篇、恩師・上田敏と友・芥川龍之介についての回想文を収録。

目次

半自叙伝
無名作家の日記
葬式に行かぬ訳
上田敏先生の事
晩年の上田敏博士
芥川の事ども

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1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Willie the Wildcat

55
やんちゃるな子ども時代から育てた鼻っ柱。紆余曲折を踏まえて掴んだ作家業。焦燥感と困窮が目的意識を高めると共に、少なからず卑屈な言動にも繋がる。苦悩の中、芥川氏との交流が物心両面での安定剤という感。(良い意味だが)養子縁組や結婚も、目標到達の最適手段で突き進む姿勢が印象的。一方、漱石作品評は少々意外でもあり、両者の生き様を思い浮かべ、私なりの理由を推察。芥川氏への想いが詰まった『芥川の事ども』は別途感想を記載。2018/04/08

lily

41
菊池寛全集が読みたくなったほど魅惑の人間性が全開。承認欲求、精神的、金銭的自立までの妬み、僻み、悔しさ、ネガティヴな感情は羞恥心をも捨て菊池寛が代弁を引き受けてくれているから、人生の歯車がいまいち上手く噛み合わないで苦しんでいる人に向精神薬としても勧めたい。ネガティヴな時はネガティヴな主人公が必要なのだよ。2019/07/01

ショア

21
「私の日常道徳」の大半に共感すると共にそれで良いんだという安心感を得たり。2022/12/31

ホームズ

14
面白かった(笑)『半自叙伝』の中で登場してくる芥川龍之介や共通の友人たちの話が興味深かった(笑)芥川龍之介、上田敏との話も良かったな~。菊池寛自身より周囲の人たちとの交流が面白かった。『無名作家の日記』は売れない頃の自分を投影しているような内容が面白い。暗いし嫉妬してみたり正直な感じが面白かったな~(笑)2012/06/18

壱萬弐仟縁

6
「私の家は、随分貧しかった」(10ページ)。教科書を写本するほどであった。今のコピーはないのだから。文系科目の成績はよかったようだ(33ページ)。昼間は図書館へ(57ページ)。この時間的ゆとりが文人の創造力には重要だ。愛読したのは井原西鶴(62ページ)。辞書や教科書を質屋へ入れる(73ページ)。京大文科はノート持ち込み可能(99ページ)。暗記好きの著者からすれば少しご不満だったようだ。評者はこの方が自由に論述できていいのだが。真面目な融通のきかない人間(121ページ)。武骨な生き様か。京大はホントに自由。2012/12/17

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