出版社内容情報
江戸時代は怪談の好まれた時代であり,早くから刊行された多くの怪談本は近世文学史に無視できぬ位置をしめている.本書は『宿直草』『奇異雑談集』『曽呂利物語』『伽婢子』『諸国百物語』『新御伽婢子』など代表的な十一種の怪談本から現代人が忘却の彼方におしやってしまった「不思議の園」としての作品を精選し脚注つきで提供する.
内容説明
「おどろおどろしきことを語れ」と秀吉に命じられた曾呂利新左衛門が語ったという『曾呂利物語』、「諸人発心の便とせん」との志で編まれた『因果物語』、明代の怪異小説を日本の歴史・風土にみごとに移しかえた『伽婢子』。これら3種の怪談集から88話を選んだ。