出版社内容情報
死刑廃止の国際的な趨勢に反し、死刑を存置し続ける日本。支持する声も根強い。しかし、私たちは本当に被害者の複雑な悲しみに向き合っているだろうか。また、加害者への憎悪ばかりが煽られる社会は何かを失っていないだろうか。「生」と「死」をめぐり真摯に創作を続けてきた小説家が自身の体験を交え根源から問う。
内容説明
死刑廃止の国際的な趨勢に反し、死刑を存置し続ける日本。支持する声も依然、根強い。しかし、私たちは本当に被害者の複雑な悲しみに向き合っているだろうか。また、加害者への憎悪ばかりが煽られる社会は何かを失っていないだろうか。「生」と「死」をめぐり真摯に創作を続けてきた小説家が自身の体験を交え根源から問う。
目次
死刑は必要だという心情
「なぜ人を殺してはいけないのか」の問いに向き合って
多面的で複雑な被害者の心に寄り添うとは―「ゆるし」と「憎しみ」と
なぜ死刑が支持され続けるのか
「憎しみ」の共同体から「優しさ」の共同体へ―死刑の廃止に向けて
著者等紹介
平野啓一郎[ヒラノケイイチロウ]
1975年、愛知県生まれ。北九州市出身。1999年、京都大学法学部在学中に投稿した『日蝕』により芥川賞受賞。数々の作品を発表し、各国で翻訳紹介されている。2020年からは芥川賞選考委員を務める。主な著書は、小説では『葬送』『滴り落ちる時計たちの波紋』『決壊』(芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞)『ドーン』(Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞)『空白を満たしなさい』『透明な迷宮』『マチネの終わりに』(渡辺淳一文学賞受賞)『ある男』(読売文学賞受賞)『本心』等(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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