“家父長制”は無敵じゃない―日常からさぐるフェミニストの国際政治

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“家父長制”は無敵じゃない―日常からさぐるフェミニストの国際政治

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  • サイズ 46判/ページ数 246p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784000614252
  • NDC分類 367.3
  • Cコード C0036

出版社内容情報

家父長制とは、日常的な性差別や女性蔑視を支える考え方と関係性のネットワーク。トランプなど極端なタイプに目を奪われてはならない。日々の「取るに足りない」習慣こそが男性中心主義を強化し、ひいては軍事主義を支えているのだ。シリア内戦から軍事ツーリズム、兵士の妻からカフェテリアの女性まで、幅広い話題で家父長制の手強さともろさを論じる。率直な語りが共感を呼ぶ。

内容説明

家父長制とは、女性蔑視に依拠し、日常的な性差別を支え、ジェンダー不平等を生みだす考え方と関係性のシステムだ。トランプのような規格外の人物に目を奪われ、ありふれたかたちの実父長制を見逃してはならない。シリア内戦から軍事ツーリズム、兵士の妻からカフェテリアの女性まで、日々更新される家父長制の手ごわさともろさを論じる。フェミニスト国際政治学の第一人者による励ましの書。

目次

序章 トランプだけが問題なのではない
第1章 ピンクのプッシーハットvs.家父長制
第2章 和平協議に抗するシリアの女性たち
第3章 カルメン・ミランダが戻るとき
第4章 ツーリズムと共犯―タイコンデロガ、ゲティスバーグ、広島
第5章 家父長制的忘却―ガリポリ、ソンム、ハーグ
第6章 スカートをさっとひきよせて
第7章 フェミニストへのまがりくねった道
第8章 ランチ・レディとワンダーウーマン、その他の抵抗
終章 “家父長制”は無敵じゃない

著者等紹介

エンロー,シンシア[エンロー,シンシア] [Enloe,Cynthia]
1938年生。カリフォルニア大学バークレー校で政治学博士号。現在、クラーク大学政治学・女性学教授。専門:フェミニスト国際関係論、国際政治学

佐藤文香[サトウフミカ]
1972年生。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士課程修了。博士(学術)。現在、一橋大学大学院社会学研究科教授。専門:ジェンダー研究、社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Nobuko Hashimoto

28
フェミニスト国際政治学の第一人者による、日常にひろく深くはびこる家父長制についてのエッセイ集。家父長制のシステムにうまくはまる方法をみつけた女性には、たくさんの利得がある(中略)、だから頑強で、同時に驚くほど柔軟なのだ(p56-57)といった説明や、トルコ史において女性たちが粘り強く働きかけてきた参政権の付与が男性指導者の手柄にされた事例(第5章)など、いろいろ興味深い。女性の参政権は、実は小国や新しい国の方が導入が早かったりする。そのあたり少し深めたいと思っていたんだったなどと刺激を受けた。2023/07/28

katoyann

23
家父長制をキーワードに女性差別に関する国際政治を分析し、フェミニズムの意義を解いたエッセイ的な研究書。自分自身の経験を綴りながら、フェミニズムが明るみにした性差別のメカニズムを記述している。家父長制は、男性が女性に対する支配の行使を可能にする権力的な関係性を意味する(明確な定義は示されていない)。これにより女性の労働の価値が貶められ、性差別賃金が生じる。ケアワークの低賃金はその一例である。国連の事務総長に女性が就任したことがないという事実も問題だ。だが性差別が相対化される時代は希望があるとする。良書。2022/01/22

noko

4
日本の読者は実感していると思うが、家父長制は過去の遺物ではない。家父長制は日常的な性差別で女性蔑視を利用し、ジェンダー不平等を生む。持続可能な家父長制のシステムは、武力・暴力を終わらせる真剣な営みから女性を排除する。もし参加を認めたとしても最終意思決定の端に追いやる。意思決定に加われたラッキーな女性達の連携を乱す様な要求をする。交渉が行き詰まった時、男性化された武力を実行すると、家父長制は続いていく。日常の様々なシーンから家父長制を考えるエッセイ。ケアする仕事の人の低賃金も、この問題に繋がっている。2023/05/01

ちり

4
“女性的だと考えられるものが、称賛はされても権限を与えられない場合、あるいは、国際システムの階層的秩序の下位におかれ、より女性化されていないとされる者の支配や搾取を受ける場合、そこでは家父長制が作用しているといえる”2021/11/06

ポルポ・ウィズ・バナナ

2
女性の連帯を表す言葉として「姉妹」という単語が使われていて、勿論これはsisterの直訳なのだろうが、ここにも女性の連帯を阻害しようとする社会的意思があるように感じて、ようは男性同士の場合は「義兄弟」的な意味での「兄弟」はあるわけだから(だからといって女性の連帯に対して広範囲のそれを表す言葉として「兄弟」を使うのは、それこそ家父長制への譲歩になり得る)。2023/08/13

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