岩波科学ライブラリー<br> 英語で楽しむ寺田寅彦

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岩波科学ライブラリー
英語で楽しむ寺田寅彦

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  • サイズ B6判/ページ数 122p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000296038
  • NDC分類 837.4
  • Cコード C0382

出版社内容情報

時代にはるかに先駆けて,伝統的な要素還元主義の手法が通用しない複雑な対象に目を向けた物理学者・寺田寅彦.彼の数多い名随筆から「藤の実」「エレベーター」「津浪と人間」など六篇を選び,原文と英訳をあわせて読む.それは時代と地域を超えた寅彦の普遍性を感じることのできる体験だ.翻訳や英文エッセーのコツも一緒に学べる.[二色刷]

内容説明

時代にはるかに先駆けて、伝統的な要素還元主義の手法が通用しない複雑な対象に目を向けた物理学者、寺田寅彦。彼の数多い名随筆から「藤の実」「エレベーター」「津浪と人間」「地震雑感」「天災と国防」「流言蜚語」の6篇をとりあげ、原文と英訳をあわせて読む。それは時代と地域を超えた寅彦の普遍性を感じることのできる体験だ。翻訳や英文エッセーのコツも一緒に学べる、寅彦のもうひとつの味わい方。

目次

1 藤の実
2 エレベーター
3 津浪と人間
4 地震雑感
5 天災と国防
6流言蜚語

著者等紹介

ガリー,トム[ガリー,トム][Gally,Tom]
1957年米国カリフォルニア州生まれ。カリフォルニア大学サンタ・バーバラ校卒(言語学)、シカゴ大学大学院修士課程修了(言語学・数学)。1983年に来日し、1986年より日英翻訳、辞書編集などに携わる。現在は東京大学大学院総合文化研究科准教授

松下貢[マツシタミツグ]
1943年富山県生まれ。東京大学工学部物理工学科卒、同大学院理学系物理学博士課程修了。日本電子(株)開発部、東北大学電気通信研究所助手、中央大学理工学部助教授を経て、同大学名誉教授、明治大学兼任講師。専門は統計物理学・パターン形成の物理(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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たまご

16
寅彦先生の理系だけど美しい文章,物理なのに奇跡的な綺羅をとらえた視点(物理屋さんに失礼...)が相変わらず癖になります(銀杏の葉の散るところなんて,もううっとり!).そして対訳で英語の勉強にもなるとゆー. 寅彦先生,1/fのゆらぎとかsmall world networkとか,世界に相手にされなかったけど先駆けて考えてたんだな.自然の中からこれを見出す感性がすさまじい.コンピュータが世に出て,理解されて,ようやく時代が先生に追いついたね. そして自分を含む科学に携わる者の盲進をいさめる視点もすばらしい!2018/05/23

calaf

14
寺田寅彦...名前は知っているけど、詳細な活躍内容に関してはあまり知りませんでした。こういう随筆も書いていたのですね...それにしても、著者の一人であるガリー氏はすごいですね。日本語も英語も(←アメリカ人だからこちらは当たり前?)ほぼ完璧!2013/03/14

禿童子

7
日英対訳形式なので両方読み比べるべきだが、どうしても寺田寅彦の達意の文章に魅かれて日本語の方から読了してしまった。『藤の実』、『エレベーター』の現代の複雑系に通じる物の見方を昭和8年という時期に発想するのはすごい。同時期に起きた三陸津波に寄せた『津浪と人間』、大正関東震災後の『地震雑感』は、現代に通じる提言に満ちていて一言一句をかみしめて読んだ。「一本の麻縄に漸次に徐々に強力を加えて」その切断の時間と場所を予報することは困難、地震も同じであると喝破する。はたして現代の学者に寺田を超える人が何人いるのか?2016/05/19

takao

1
ふむ2021/12/07

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