出版社内容情報
世界史上もっとも国際連帯の進んだ運動の経験を,半世紀を経た今見つめ直し,その歴史的意義を考える.
内容説明
モノ・カネ・ヒト・情報のグローバル化の荒波が押し寄せ、それに反発する排外的ナショナリズムが世界各地で勃興する現在、平和や人権を求める人々の国籍を超えた幅広い連携が切実に求められている。歴史上もっとも国際連帯の進んだ運動であったベトナム反戦運動を、ピークから半世紀を経た今振り返り、その世界史的意義と、これからの「民衆のグローバリゼーション」を考える。
目次
プロローグ―今、なぜベトナム反戦運動を振り返るのか
第1章 ベトナム独立運動との邂逅(米国のインドシナ政策―そのディレンマ;第一次インドシナ戦争と在ベトナム日本人)
第2章 ジュネーヴ協定と戦後世界の平和運動(米ソ冷戦と局地戦争の間;原水爆禁止運動の高揚とベトナム支援;米ソ共存への転換とベトナム介入の拡大)
第3章 戦争の「米国化」と反戦運動の始動(北爆の始まりと反戦運動の越境;反戦運動の日米交流と国際反戦デーの始まり;ジェノサイドをめぐる深い溝)
第4章 反戦運動の高揚と和平交渉の始まり(米日両国における反戦運動の高揚;テト攻勢の衝撃と和平交渉の始まり;ニクソン政権の「ベトナム化」政策と七〇年安保問題;戦争の再拡大からパリ和平協定へ)
エピローグ―ベトナム反戦運動の遺産
著者等紹介
油井大三郎[ユイダイザブロウ]
1945年生。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。社会学博士(一橋大学)。アメリカ現代史・国際関係史。現在、一橋大学・東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。