ヒューマニティーズ<br> 女性学/男性学

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ヒューマニティーズ
女性学/男性学

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  • サイズ B6判/ページ数 171p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000283267
  • NDC分類 367.2
  • Cコード C0300

内容説明

「女性/男性」というジェンダーの視点からみることによって、この世界はどう変わってゆくのだろう。「性別」という「当たり前(自明)」だと思われているものは、どのように作られてきたのか。学問と性別を理論的、実践的に問い直し、性と、その欲望をめぐる政治とは何なのかを解き明かす。

目次

1 性別とは―女性学/男性学を学ぶ意味とは何か(性別の不確定性;性の歴史学;性の生物学)
2 近代社会の成立と完成―女性学/男性学はどのように生まれたか(近代社会の成立;人権と女の権利;母性保護論争;ウーマン・リブ;女性学の誕生)
3 女性学と「女の論理」―女性学/男性学は社会の役に立つのか(女性学をめぐって;性役割;エコロジカル・フェミニズム;マルクス主義フェミニズム;ポスト構造主義的ジェンダー論)
4 性の多様性―女性学/男性学の未来はどうなるのか(フェミニズムはナショナリズムを超えられるか?;ポスト植民地主義とジェンダー;男の解放;セクシュアリティ)
5 何を読むべきか

著者等紹介

千田有紀[センダユキ]
1968年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。東京大学博士(社会学)。現在、武蔵大学社会学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

K(日和)

35
自分が思いもよらなかった性別の定義が文章中に登場して動揺する。理解できているに違いないと思っていた自分を恥じる。性別に対してでさえ偏った見方になってしまっているとは。インターセックスである橋本秀雄は性を9つの次元に分けている。「性染色体の構成」「性腺の構成」「内性器状態」「外性器状態」「誕生したときに医者が決定する性」「戸籍の性」「二次性徴」「性自認」「性的指向」これらをすべて一括りにして性別に対するイメージを抱いているに過ぎない。2018/03/04

Aby

9
「ジェンダー研究は,今どこにいるのだろう」と10数年ぶりに新しい教科書(というほど新しくもなかった2009年発行)を読む.あとがきに「高校生にも分かるように」と砕けた文体で書かれており,読みやすかった.新しく入ってきた人への入門書として良いだろう.それはさておき,性的少数者は,あの頃よりも多少は息苦しくなくなっただろうか.本当に?2015/09/21

王子

7
女性学/男性学的な視点に立つことがどういうことなのかがわかりやすく書かれていた。しかし、その生真面目さに居心地の悪さを感じるところもあった。「性の解放」とはいったい何なのだろう。それは自己解放であるべきだと、ここでは言われていたが、その内実とは?疑問は尽きない。2017/07/15

takizawa

7
理論重視の手堅い入門書(こだわりを見せたというタイトルからも明らかだけど)。女性学の成立と発展がよくわかる本。ウーマンリブから女性学への流れ,マルクス主義フェミニズムからポスト構造主義的ジェンダー論に至る論争の過程など重要な議論について詳しく書かれていてバランスが良い(良い入門書の条件は網羅性を放棄すること)。そのうえで最近の話題もカバーして,それを女性学の中に位置付けているのがすごいと思う。クィア学会設立,性分化疾患という呼称の提唱,『ブレンダと呼ばれた少年』再販問題など。2010/02/16

キッチンタイマー

5
フランス人権宣言には隠された、女性人権宣言があった。それを表したグージュは奇しくも人心騒乱の罪で断頭台へ。フェミニズムの歴史の始まり。また、1000人に1人いるというインターセックスは男女というカテゴリー別が無駄だという。思考する人が多ければ多くのフェミニズムが存在するだろう。そうした流れを掴むためには最適。非常に面白かった。

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