内容説明
ある動物は絶滅に瀕し、ある動物は害獣として駆除される…地球で暮らす66億のヒトはどのように野生動物との関係を持ってきたのか?今後どのように関係を持ったらよいのか?文化人類学、地理学、考古学、歴史学、生態学、動物学、法学などの研究者が集結し、動物とかかわる際の問題を明確化し、それを解決するための学際的な挑戦を始める。
目次
序論 地球の野生動物と人類
第1章 ヒトと野生動物の関係史(野生動物の絶滅と人類;ユーラシアを結ぶヒグマの文化ベルト;屋製動物とヒトとの関わりの現代史―霊長類学が変えた動物観と人間観)
第2章 現代におけるヒトと野生動物の地域諸相(分布域が拡大する日本のイノシシ―暖冬、耕作放棄地・放置竹林、農業被害とイノシシとの共存;ヒトに翻弄されるアジアの野生動物―有蹄類を中心に;北アメリカ極北地域の動物と民族文化―アザラシとカリブー、ホッキョククジラ、犬を中心に;ブッシュミート問題―アフリカ熱帯雨林の新たな危機;アマゾンの残された動物の維持―新世界ザルの事例)
第3章 グローバル化する「動物保護思想」と地球環境問題(海洋動物のグローバル・コモンズ;野生生物の保全と国際制度形成;絶滅危惧動物の野生復帰と地域再生;排除の論理から共存の論理へ)
著者等紹介
池谷和信[イケヤカズノブ]
国立民族学博物館民族社会研究部教授
林良博[ハヤシヨシヒロ]
東京大学大学院農学生命科学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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