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内容説明
権力を監視し批判する役割を担っていたはずのマスコミが、巨大メディア産業と化し、権力との距離を見失ってはいないか?メディア組織の中で働くジャーナリストが、ジャーナリストである前に、メディア企業人に成り下がってはいないか?市民の目線に立ち、市民の声を伝えることを自覚すべきジャーナリズムが、市民からの厳しい視線に囲まれて、立ち往生してはいないか?不信と逆風にさらされる中、再度、公権力とメディアとの距離を点検してみよう。企業の中で組織に埋没しない組織ジャーナリストたちの葛藤、徒手空拳で権力と格闘するフリージャーナリストたちの格闘に注目してみよう。
目次
総論 報道と権力をめぐる対峙と癒着(「四番目の権力」に成り下がったジャーナリズム;本冊のねらいと構成;劣化するジャーナリズム;信頼回復のために;ジャーナリストとしての強い志)
1 巨大メディアはいま(権力化・企業化する巨大メディア―日本経済新聞社の場合;政治権力とメディア―NHKの場合;新聞の「限界」と可能性;批判機能を失った地方紙;日刊紙創刊に立ちはだかる壁)
2 公権力とメディア(司法とメディア;オウム報道をめぐるメディアの権力性 ほか)
3 フリー・ジャーナリストとしての格闘(フリー取材の過酷な現実;ヤクザ・暴力団への取材 ほか)
著者等紹介
佐野真一[サノシンイチ]
1947年生まれ。早稲田大学文学部卒。出版社、業界紙勤務を経て、ノンフィクション作家に。1997年『旅する巨人―宮本常一と渋沢敬三』(文芸春秋、1996年)で第28回大宅壮一ノンフィクション賞受賞。各界の大人物や市井の味わい深い人びとに密着したヒューマンドキュメントのほか、社会を震撼させた事件への取材や、政財界の闇に切り込んだルポなど、ジャーナリズム魂に支えられ幅広いテーマに挑んだ数々の作品を送り続けている
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