芸術のトポス

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  • サイズ B6判/ページ数 314,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000263290
  • NDC分類 230.4
  • Cコード C0322

内容説明

中世の芸術は人々のさまざまな社会生活の営みの中にあった。当時の芸術の場をどのように捉えることができるか。キリスト教、宮廷、都市と農村を「文学の場」とする視点から作品を分析し、中世美術を場所、空間、時間、物語、言葉、視覚性というテーマで捉え返す。表象する人間(ホモ・フィンゲンス)の営みである中世芸術の魅力に迫る。

目次

序章 中世芸術に近づく、中世芸術が近づく
第1章 文学の場としてのキリスト教
第2章 文学の場としての宮廷
第3章 文学の場としての農民と都市民
第4章 場所と空間
第5章 物語と時間
第6章 言葉とイメージ
第7章 見えるものと見えないもの
終章 ホモ・フィンゲンス(表象する人間)

著者等紹介

原野昇[ハラノノボル]
1943年生まれ。広島大学大学院文学研究科博士課程中退。パリ大学文学博士。広島大学名誉教授。放送大学客員教授。専攻は、中世フランス文学。研究テーマは、『狐物語』を中心とする文学作品の校訂、および「フランス中世社会と文学」

木俣元一[キマタモトカズ]
1957年生まれ。パリ第1大学博士課程修了。名古屋大学大学院文学研究科博士後期課程中退。現在、名古屋大学大学院文学研究科教授。専攻は、西洋中世・キリスト教美術史。研究テーマは、シャルトル大聖堂のステンドグラスおよび彫刻、最近ではゴシック期のイメージ文化を幅広い視野で論じること(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tieckP(ティークP)

5
中世芸術についての教養書で、共著の前半は文学、後半は美術。大学生くらいの読者がターゲットで文体は優しく、扱う対象のわりに新書のような読みやすさがある。前半は中世の文学を、その制作と受容の場からキリスト教、宮廷、民衆に分け、それぞれの性質について説明がされている。必要な知識を収めながら窮屈でなく、概要を知るための基本書として優れている。後半は美術を見るモードについての説明で、同著者の序文も含め、近代以降とは違う捉え方がなされていた中世美術を、時間・素材・不可視などの点で当時らしく見ることを教えてくれる。2018/06/14

ユーディット

2
内容が変わっているので買ってみた。様式や図像解釈など美術史のいわゆる一般的な着目点とは違った見方で書かれている。知らないことは無かったが、中世に生きた人々の感覚を重視する点にはとても同意できる。知的な一般書といったところか。2014/03/02

ヨシツネ

1
愛の12世紀が個の確立に通じる2018/06/02

のんき

1
前半文学・後半美術のうち個人的には美術の方に興味があって手に取る。中世美術を理解するための手引きといった趣で示唆に富んでいて刺激的だった。2010/04/02

児玉

0
「中世"芸術"を如何にして見るべきか?」の指南書とも言える。 絵画の描写を、循環的な時間の見方を交えて記述している項目こそ、中世ヨーロッパの美術に関心がある人々は読んで欲しいし、ヨーロッパで美術品を鑑賞するつもりの人々は、本書を読了してるか否かで、鑑賞の楽しみも大きく違っていくだろう。2015/03/17

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