読むことのアレゴリー―ルソー、ニーチェ、リルケ、プルーストにおける比喩的言語

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  • サイズ A5判/ページ数 403,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784000254632
  • NDC分類 901
  • Cコード C0010

出版社内容情報

批評界に大きな衝撃を与え,文学批評ばかりか哲学・思想の領域に深い影響を与えた「イェール学派」の領袖ポール・ド・マン(1919─83年).その主著にして,現代批評理論・現代思想の領域に聳え立つ一大金字塔である本書は,長らく邦訳が待ち望まれていた一冊である.原著刊行から30年以上を経て,ついに完訳なる.

内容説明

「脱構築批評」と呼ばれる独自のテクスト読解を実践し、文学研究ばかりか哲学・思想の領域に深い影響を与えたポール・ド・マン。決定的な重要性をもつその主著が、原著刊行より30年以上の時を経て、ついに日本の読者の前で全貌を明らかにする。不滅の主著、ついに完訳。

目次

第1部 修辞(学)(記号学と修辞学;文彩(リルケ)
読むこと(プルースト)
生成と系譜(ニーチェ)
文彩のレトリック(ニーチェ)
説得のレトリック(ニーチェ))
第2部 ルソー(隠喩(『第二論文』)
自己(『ピュグマリオン』)
アレゴリー(『ジュリ』)
読むことのアレゴリー(『サヴォワの助任司祭の信仰告白』)
約束(『社会契約論』)
言い訳(『告白』))

著者等紹介

ド・マン,ポール[ドマン,ポール][de Man,Paul]
1919年、アントワープ(ベルギー)生まれ。ブリュッセル自由大学で工学と化学を専攻する傍ら、哲学・文学を学ぶ。第2次世界大戦後、アメリカ合衆国に移住し、1960年にはハーヴァード大学でPh.D.を取得(比較文学)。コーネル大学、チューリヒ大学、ジョンズ・ホプキンス大学などで教鞭をとったあと、1970年以後はイェール大学教授を務める。1983年没

土田知則[ツチダトモノリ]
1956年、長野県生まれ。1987年、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学。現在、千葉大学文学部教授。専門はフランス文学・文学理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

清水清美

7
時間をかけながら、読了。深い!2013/10/22

清水清美

5
時間をかけながら、読了。深い!2013/10/22

SHIGEO HAYASHI

5
訳者の労力によりこなれた日本語になっているけれど、そこは晦渋な文体が特徴のド・マンだけにやさしい著作じゃない。この本とうまく付き合えるかどうかは、おそらく第一部第一章「記号学と修辞学」にかかっていて、これをこの本全体の解読格子にできる。最初に「記号学と修辞学」を読んでうまく理解できなくても大丈夫。第一部を読み終わった後に再読すると、おそらく理解は深まるはず。「リーディング=読むこと」をめぐる本書は、あたかもこの本の読者に対しても緻密なリーディングを求めてくるようで、非常に取り組み甲斐のある一冊。2013/08/01

きつね

5
よくわからんが面白い!が正直なところ。「ポール・ドマンの著作を読もうと試みた者の中で少なくとも最初はほとんどまったく理解できなかったという経験をしないで済んだ者は、たとえいるにしてもごくわずかであろう」だそうでちょっと慰められた。 わからないところを原文にあたっても全くわからなかったので、また読まねば……。方法的な源流は修辞学/ニーチェなのかなと思いつつ、ハイデガーが下敷きになってる部分や、フロイトへの目くばせなど、意外と混成的な作りになっているように読めましたが如何。(概説書をこれから読もうと思います)2013/02/07

瞑想

0
難解だが議論の輪郭をなぞる程度のことは出来たと思う。結論はどれも似通っていて退屈に感じる部分もあったものの、テクストに脱構築性を見出だす際の読みはスリリングで、学ぶところが多く刺激的な一冊だった。2020/03/28

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