出版社内容情報
李方子,李香蘭など現代史を飾る有名女性たちから,〈ジャパゆきさん〉など多くの無名女性まで.昭和を鮮烈に生きた日本とアジアの女性たちを取り上げ,具体的な〈女性交流〉の事実と思想,彼女たちの心情に迫る.女性史研究者としても著名な著者が,明治期篇,大正期篇に続き,丹念な取材を元に描き切ったノンフィクション大作.
内容説明
李方子、李香蘭など現代史を飾る有名女性たちから、“ジャパゆきさん”など多くの無名女性まで。戦乱と激動の昭和を鮮烈に生きた日本とアジアの女性たちの多様なドラマから、深く重い“女性交流”の事実と思想を抉り、彼女たちの心情に迫る。
目次
1章 二つの人身御供婚―李方子と愛新覚羅浩
2章 置き去られた日本女性たち―“内鮮結婚”と“大陸花嫁”
3章 “日本軍=性奴隷”の悲劇―“従軍慰安婦”とされたアジア女性たち
4章 日本への“反戦”放送―エスペランチスト=長谷川テル
5章 民族と民族の“狭間”を生きて―崔承喜と李香蘭=山口淑子
6章 戦争の生んだふたり妻は―藤原道子と山崎アイン
7章 韓国孤児への献身と在日孤老への奉仕―田内千鶴子とその子=尹基
8章 カンボジア“幼い難民”に心を添わせて―いいぎり=ゆきとその仲間たち
9章 “ジャパゆきさん”の重暗い季節―東南アジア女性の日本への流出
著者等紹介
山崎朋子[ヤマザキトモコ]
1932年生まれ。福井県出身。女性史研究者、ノンフィクション作家。近代の日本で社会の底辺に生きた女性たちの生活とその歴史を、丹念な取材とフィールドワークで掘り起こしている。『サンダカン八番娼館』(単行本=筑摩書房、文庫=文春文庫)で1973年、大宅壮一ノンフィクション賞受賞。また、夫=上笙一郎との共著『日本の幼稚園』(ちくま学芸文庫)で1966年、毎日出版文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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