出版社内容情報
近年「曖昧」という概念が注目を集めている.曖昧さの本質,その可能性をめぐって,自然科学と人文科学の世界的な研究者により行なわれたシンポジウムの記録をもとに,新たな執筆者を加え書き下ろされた画期的な論集.
内容説明
近代の知を見直す動きが強まるなか、今、「曖昧」が注目を集めている。自然科学・人文科学の世界的な研究者が、曖昧のテーマを結び目に出会い、徹底的に議論し、その本質や可能性に挑んだ画期的論集。
目次
曖昧さと「私」
1 現代科学の知と「あいまい」の知(マトリックスについて―華厳経・量子論・心理学;正確さの根底にある曖昧さ;真空―無いことの曖昧さ ほか)
2 「あいまい」の哲学へ向けて(述語的論理と二十一世紀;言語と文化の差が生む「あいまいさ」について、もしくは、「あいまいな日本」を超えるために;見立絵の曖昧さが意味するところ―鈴木春信筆「見立寒山拾得図」をめぐって ほか)
3 対話「あいまい」をどう考えるか
著者等紹介
河合隼雄[カワイハヤオ]
臨床心理学。文化庁長官
中沢新一[ナカザワシンイチ]
宗教学。中央大学総合政策学部教授
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