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13歳の娘に語るガロアの数学

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  • サイズ A5判/ページ数 240p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784000052115
  • NDC分類 411.73
  • Cコード C0041

出版社内容情報

難攻不落のガロア理論.自分で理解するだけでも大変なのに中学に入学したばかりの娘に教える!? 革命と数学に生き,20歳で決闘に斃れた数学者の生涯と理論に魅せられ,苦闘の末ようやくガロア理論の基礎を体得した小説家である著者.今度はそのすばらしさを伝えたいと,世界で一番やさしく解説するという無謀極まりない試みに挑む.

著者からのメッセージ
現代代数学は,ガロアの理論を抜きにして語ることはできない.わたしがガロアについて知ったのは20代の半ばだった.そして,10代の少年が発見し,当時の数学者が難しすぎて理解できなかったというガロア理論を理解したいと思った.数年にわたる努力は水泡に帰した.40代になってから,なんとか基礎は理解できた.今度はそのすばらしさを人に伝えたいと思うようになった.
娘が中学校に入学し,文字の式や方程式を学びはじめた.そこで,娘に理解できるようにガロア理論を解説してみよう,と考えたのである.中学生に解説するなどということは無謀極まりない試みといわれるかもしれないが,もしそれができれば,世界で一番やさしい解説書になるはずだ.

著者のお嬢さんからのメッセージ
こんなのを考え出したガロアって一体何者….
「私の運命は,私の国が私の名前を記憶するほど長く生きることを許しませんでしたので,あなたがたがどうぞ私を記憶してください」
 私,涙もろいからこの言葉だけでジーンときちゃう.何というか,切なくてかっこいい….
数学にはじめて触れてから3年でこの理論を考えたと聞くと,なんだか興奮しちゃう.私の中でガロアがどんどんイケメンに描かれていく! 一度でいいから会ってみたい.
 お父さんに,「これ,今私がやってる勉強に全然役に立ちそうにないけど,頑張ったから大学受かる可能性1%くらいは上がる?」って聞いてみたら「いや,0%だね.」ってきっぱり言われちゃいました.そのときは萎えたけど,今はガロア理論学べてよかったと実感してる.実際に計算をするのではなく,その限界を見極めようとした.なんかカッコイイ,こういうの.

編集部からのメッセージ
20歳で散った数学者エヴァリスト・ガロアが全力で駆け抜けた生涯は,いまなお多くの人々を魅了しています.本書の著者で歴史小説家の金重明氏もそのひとりです.そして何度も挫折してようやく体得したガロア理論を中学生のお嬢さん相手に教えてみよう,というのが本書です.
 ときにはやさしく,ときにはキビシク,ときにはたのしくルービック・キューブを例にとり,ガロアに挑戦していきます.
 ややこしい計算にべそをかきながら,はたして中学生はゴールにたどりつくのか? 乞ご期待.

金重明(キム チュンミョン)
1956年生まれ.東京大学,大阪外国語大学朝鮮語学科中退. 主著:『算学武芸帳』(1997年,朝日新聞社,第8回朝日新人文学賞受賞),『抗蒙の丘――三別抄耽羅戦記』(2006年,新人物往来社,第30回歴史文学賞受賞),『戊辰算学戦記』(1999年,朝日新聞社).『皐の民』(2000年,講談社.2006年,『在日文学全集』第13巻,勉誠出版所収)『北天の巨星』(2010年,講談社)他。

目次
第0章 ガロアを娘に教えてみる
第1章 1次方程式と2次方程式
第2章 3次方程式,4次方程式・・・
第3章 ラグランジュ・群・体
第4章 ガロア
あとがき
索引

内容説明

数学と革命に生きた20年の生涯に魅せられて歴史小説家の父・重明が中学生の娘・彩銀とともに語るこれならわかる!入門書。

目次

第0章 ガロアを娘に教えてみる
第1章 1次方程式と2次方程式(ディオファントスの夢;根っこを探る ほか)
第2章 3次方程式、4次方程式…(その名もタルタリアのニコロ・フォンタナ;計算、計算、うんざりするまで計算 ほか)
第3章 ラグランジュ・群・体(押してもだめなら引いてみな;1+1=3を証明?? ほか)
第4章 ガロア(あなた方がどうぞわたしを記憶してください;体と群が共鳴する ほか)

著者等紹介

金重明[キムチュンミョン]
1956年生まれ。主著:『算学武芸帳』(1997年、朝日新聞社、第8回朝日新人文学賞受賞)、『抗豪の丘―三別抄耽羅戦記』(2006年、新人物往来社、第30回歴史文学賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kochi

13
方程式の解法の歴史から、方程式論に進み、ラボアジェの研究を経て、アーベル、ガロアで完成を見た理論に絞って解説。本論での演習問題については、著者の中学生の娘が解くという形で進められているので、代わりに解いてくれるみたいで楽チンだからサクサクと読み進めることができても、やはり最後の方には落とし穴が… ガロアの言う「計算の上を飛ぶ」と言うことが分かるまでにはまだまだか? 頭休みに、ルービックキューブでも買いに行こう!2019/02/28

sosking

9
まぁ、13歳の娘には理解は無理だと思うが、ガロアの理論は、現代数学には欠かせない理論の1つだと思う。個人的には、有理数体に無理数を追加していく拡大体の極限が実数体になると思うが、その構成の順が異なっても、最後は実数体になる不思議さと行列の埋込みの極限操作(こちらは環)の関連性に興味がある。

kitten

9
図書館本。歴史的な数学者、ガロアを知りたいと思って借りてみた。「13歳の娘に語る」というタイトルだが、語られた方が理解できるとは言ってない。だけど、この13歳の娘は、なんとか最後までついていくのがすごい。天才や。ガロア理論の香だけ、かすかに感じられる程度。大雑把に言うと、五次(以上)方程式は、解けないことを証明した。四次方程式までは解けるが、ここまでですでに理解の限界。それをいとも簡単に超越するガロア、マジやべえ。そりゃ生前に理解されるはずもないわ。2021/02/11

galoisbaobab

8
数学って本当に楽しいよね。この本を読むと方程式が解けるということがどういうことかがわかると思います。そろそろアルティンのガロア理論読んだら分かるかな・・・2016/05/12

つくね

4
内容としては、1次方程式の解法 → 2次 → 3次 …となっているのですが、4次方程式のあたりから、ちょっと分からなくなってきてしまって、「ラグランジュ、群、体」はほとんど流し見状態…当然そのあとに続く「ガロア」はまったく分からなくなってしまいました。 ガロアという名前は聞いたことがあったのですが、何をした人かは良く知りませんでした。それがちょっと分かっただけでも、この本を読んだ価値はあると思いたいです。2017/04/08

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