内容説明
村上春樹の初期三部作と言われる『風の歌を聴け』『1973年のピンボール』『羊をめぐる冒険』を対象に、テキストの書き換えがどのように行われているか、その変遷を記し、コメントを加えていく形式で進めた。
目次
風の歌を聴け
1973年のピンボール
羊をめぐる冒険
著者等紹介
山崎眞紀子[ヤマサキマキコ]
東京都生まれ。1998年専修大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。法政大学、駒澤大学、専修大学などの非常勤講師を経て、2003年4月より札幌大学法学部准教授(日本近現代文学)。日本近代文学会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KASAO
3
村上春樹の「風の歌」、「ピンボール」、「羊をめぐる」の雑誌掲載時、単行本、二種類の文庫本、全集における原稿の書き変えをまとめた研究資料。文章の変化した部分への説明が淡々と続いていくので、隅から隅まで春樹を知りたい、マニア、研究者、批評家などの人向け。自分がこの本を役立てられるかは分らないけど、いつか役に立てばと思う。それとは別に、この本を作るにあたって「文化的雪かき」の作業に着手した著者の山崎眞記子さんには個人的な敬意を表したい。こんな大変な本をよくつくってくれたと思う。2012/08/30