これでいいのか障害者自立支援法 〈3〉 - やどかりの里は訴える 生活支援の現場から 白石直己

これでいいのか障害者自立支援法 〈3〉 - やどかりの里は訴える 生活支援の現場から 白石直己

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  • サイズ A5判/ページ数 112p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784946498893
  • NDC分類 369.27
  • Cコード C0036

出版社内容情報

らがらっと音を立て,障害のある人への支援の仕組みが壊されていく.スクラップ アンド ビルドなのだそうだ.
 戦後,障害福祉を切り拓いてきた先達たちの運動や努力,実践の積み重ねの中で,障害福祉の水準は少しずつ向上し,今がある.もちろん,改善すべき点は多々あるだろう.人間が生きていて,つねにニーズは変わりゆくものであるのだから,さまざまな制度やサービスを見直し,改善していくことは重要だ.
 しかし,障害者自立支援法は財源問題に端を発し,なおかつ拙速に進み,その結果これまで培ってきたことをいとも簡単に壊そうとしている.障害福祉の現場では.この「法」から障害のある人たちをどう守るのか,大切に積み上げてきた活動をどう守るのか,そんなことを必死に考えざるを得ない状況が広がっている.また,施設や事業者は,どうしたら経営が成り立つのかを考えるあまり,経営中心の発想に陥りがちだ.
 こうした状況の中で,やどかり出版は,障害者自立支援法をめぐる3冊の緊急出版を企画した.
 3冊目は,2006年9月いっぱいでなくなってしまう「地域生活支援センター」を中心に,地域生活支援活動の中で構築してきたものは何だったのか,変化する状況の中で,守らなければならないものは何か,そして,未来をどう展望するのか,今の精一杯のところで表したものだ.
 障害福祉の分野は,今まさに危機的な状況にある.その状況に警鐘を鳴らしつつ,障害のある人と寄り添いながら次なる一歩をどう踏み出していくのか,やどかりの里からのメッセージである.
(緊急出版に寄せてより)