出版社内容情報
《内容》 急性期を脱した脳卒中患者と家族は,再発の不安,これからのリハビリ,必要な福祉器具の準備,自宅での療養の可能性など多くの不安をかかえている。本書は,医師をはじめ,看護婦,薬剤師,0T,PT,ST,栄養士,MSWなど広範囲の職種にわたる著者達が,患者と家族の不安を解消することを目的として,全員でディスカッションを繰り広げ,チーム医療としてよりよい慢性期の脳卒中医療を凝縮したマニュアルである。教科書にはない現場で対応困難な問題を個々のテーマにQ&A形式でとりあげ,簡潔ながら具体的でみやすいガイドブックである。 《目次》 《脳卒中の確認のために》脳卒中とその後遺症とは脳卒中後遺症患者の在宅療養の現状は退院後の療養のために患者と家族に伝えたいポイントは《患者が退院する前に準備しておくこと》退院後の療養について患者・家族へはどのようにオリエンテーションすればよいか患者から社会復帰の可能性を聞かれたらどう答えるとよいか試験外泊でどこをチェックしてもらうとよいか退院前に住宅整備の相談を受けたら退院前に福祉(介護)用具についての相談を受けたら家族に介護の仕方をどのように覚えてもらうとよいか病院スタッフとの引き継ぎで確認しておきたいことは《在宅ケアの条件と問題解決のために》在宅療養が可能な条件のポイントとは療養型施設に入所したほうがよい場合とは退院した患者と家族が抱えている不安とは在宅医療に関わるスタッフの役割分担と連携をどうしたらよいか《福祉制度を活用するために》経済的に困っている患者への対応はどうしたらよいか医療費の負担を減らすにはどんな制度が利用できるかデイサービス,ショートステイ,ナイトケアをいかに活用してもらうか住宅改造や整備のための援助を受けるにはどうしたらよいか身体障害者手帳はどのように申請してもらうとよいか老人福祉を受けられない患者へはどのような福祉が活用できるか福祉用具の購入負担を軽減するには《よりよい治療と看護のために》患者と家族に療養に希望をもってもらうには患者の日常健康管理をどうアドバイスするとよいか24時間対応するために医療スタッフはどう工夫したらよいか再発予防のための生活改善をどうアドバイスするとよいか薬のコンプライアンスをよくするためにどのように説明すればよいか家族に注意してもらいたい全身管理は家族に注意してもらいたい皮膚管理は家族に注意してもらいたい褥瘡予防のポイントは家族からする連絡してもらいたい症状は脳卒中後遺症のために生じやすい疾病と事故にはどのようなものがあるか独居者の在宅ケアをどう支えるか《よりよい在宅リハビリテーションのために》家庭でリハビリテーションできるのかと聞かれたら患者・家族へリハビリテーションについての最初の説明のポイントは患者に合わせた在宅リハビリテーションの目標とは「リハビリの効果がない」と落ち込んでいる患者をどうサポートするとよいかOT,PTがいない地域でも在宅リハビリテーションができるかリハビリを見守る家族へはどうアドバイスするとよいか《介護支援のためのアドバイス》介護の経験のない家族へは最初にどのようにアドバイスするとよいか介護者への健康管理の指導のポイントとは寝たきりを防ぐために家族にあらかじめ考慮してもらうことは失語症や構音障害のある患者とどのようにコミュニケーションをはかってもらうか嚥下障害のある患者にはどのように食事を工夫してもらうとよいか排泄管理のポイントは口腔ケアのポイントは患者が感染症にかかったときは痴呆がみられるようになったとき最初に注意しておくことは患者の全身の清潔を保ってもらうためには大幅な改造が不可能な住宅で環境をどう工夫するとよいか患者が旅行するときはどのようなアドバイスをするとよいか入浴時に注意すべきポイントは福祉(介護)用具の選択のポイントをどうアドバイスするとよいか家族間のトラブルに巻き込まれたときは在宅死を支えるための医療者のアドバイスとは《資料=患者と介護者を支援するための情報》患者・家族に利用してもらうとよい相談窓口介護などに関する相談窓口脳卒中の患者会と脳卒中協会介護・看護などのサービス窓口福祉用具のサービス窓口
内容説明
本書は、疾病、障害をもって自宅で生活する患者、家族に寄り添い支えようとする医療、福祉関係者が、実際に現場で行動するための最初の一歩を記したガイドブックである。
目次
脳卒中の確認のために
患者の退院前に準備しておくこと
在宅ケアの条件と問題解決のために
福祉制度を活用するために
よりよい治療と看護のために
よりよい在宅リハビリテーションのために
介護支援のためのアドバイス