モダニティと自己アイデンティティ - 後期近代における自己と社会

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  • サイズ A5判/ページ数 299,/高さ 21cm
  • 商品コード 9784938551742
  • NDC分類 361
  • Cコード C1036

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

有智 麻耶

2
今日の社会学理論のスタンダードとも言える教科書。「第三の道」を提唱した著者らしく、様々な議論の中道を行く。ギデンズの論の運び方や用語に慣れるまでが大変。「時間と空間の分離」「脱埋め込みメカニズム」「制度的再帰性」の三つが理解できれば、とりあえず初読の段階ではいいかと思う。ライフ・ポリティクスの議論はもう少し深めたい。2018/06/28

ぷほは

2
論点の網羅性と結論の穏当さが売りのギデンズだが、訳の分からないものを読まされている不安や興奮とは無縁のこうした文体が、どこから来るかは押さえておいた方がいいだろう。①セネットとラッシュによる自己論からの、美学的観点の脱臼。②フーコーとゴフマンの記述の縮減。③20世紀前半におけるアメリカの記号論やドイツ語圏知識社会学の無参照。これらの特徴は議論の流れ、すなわち(1)近代と近代以前を分節化した上で、(2)近代内部に初期と後期という、さらなる分節化を設ける、という順序にとって重要なことだったのだろうと思われる。2016/03/11

ゆうき

2
後期モダニティは私たちに何をもたらすのかグローバル化、リスクが進む中で個人のポリティカルライフや決断と宿命、不安や承認といったアイデンティティはどう変化していくのか個人から社会を考え、社会は個人に何をもたらすのか実証と思考実験に社会と個人は再帰的に繋がり変容していくのか記した内容となっている。2012/09/14

きいち

2
今生きていくことの難しさの理由を真面目にちゃんと地に足付けて追いかけてる感じ。「自己」を骨にして社会学と哲学や心理学とに橋をかけてくれているので、難しいけど追いかけ甲斐がある。純粋な関係性や再帰性といった概念を肚に落としていきたい2011/09/17

ひろとん

1
一読。近代において、時間と空間が分離し、脱埋め込みプロセスが始まる。現代はその脱埋め込みプロセスがさらに先鋭化し、自己は再帰的に自己自身を再構成し続けるしかないという運命をたどる。存在論的不安を根底に抱え、日々のルーティンによってそれをごまかすがやはり絶え間無く付随するジレンマ。ギデンズは、存在論的不安をむしろ契機にして積極的に自己-世界を構成していくライフポリティクスを提案する。 あまりにも有名でわかりやすいギデンズの理論は実際に読んでみるとなかなか解釈が難しい。彼のいう存在論的/実存的の差異など。2017/11/04

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