内容説明
死の四年前、尊敬する先輩作家林房雄と語り合った芸術、政治、文学、天皇、日本人―。死への決意が行間に溢れる遺言の書。
目次
対話・日本人論(林房雄;三島由紀夫)(芸術と政治;縦の社会と横の社会;戦後日本の知識人;日本文壇と文学;日本人と日本;天皇と神;精神と生命)
林房雄論(抄)(三島由紀夫)
悲しみの琴―三島由紀夫への鎮魂歌(抄)(林房雄)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アレカヤシ
1
「愛情以外に歴史を解釈する方法はない。歴史的人物にほれることによってその人物を理解できる」(林P117) 僕は、三島由紀夫の文学ではなく、人間にほれるというか憧れる気持ちが強いけど、まだまだ惚れかたが弱い為か、中々理解できない。本書もとても面白く読んだけど、核心がつかめていない感じ。 三島さんの言行一致に打たれる。2018/03/22
まーじなる・まん
1
対談のテーマが、文学者と死、武士道と切腹、自殺論になると、やはり三島氏の発言内容にドキリとしてしまう。結局は対談の中で述べていたような、己の信ずるところに従って自裁してしまう。しかし林氏によれば、あるとき、三島氏が当時の若者の態度に怒って、長生きしてそいつらの将来を見届けてやると、憤慨したことがあるという。その記述のおかげで、なぜか少し救われた読後感がした。2011/05/12
naniwoyomu
0
おすすめ。 #教養 #興味深い #日本を知る