ためらいの倫理学―戦争・性・物語

ためらいの倫理学―戦争・性・物語

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 269p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784925220026
  • NDC分類 150.4
  • Cコード C0010

内容説明

スーザン・ソンタグ、自由主義史観、『戦後責任論』、『敗戦後論』、フェミニズム、性の自己決定、ポストモダニスト、ラカン派、『「知」の欺瞞』、ジャン=ポール・サルトル、エマニュエル・レヴィナス、アルベール・カミュ…正義は正しいか?あらゆる「正義」と闘う、清冽な思想。

目次

なぜ私は戦争について語らないか(古だぬきは戦争について語らない;アメリカという病 ほか)
なぜ私は性について語らないか(アンチ・フェミニズム宣言;「男らしさ」の呪符 ほか)
なぜ私は審問の語法で語らないか(正義と慈愛;当為と権能の語法 ほか)
それではいかに物語るのか―ためらいの倫理学(邪悪さについて;物語について ほか)

著者等紹介

内田樹[ウチダタツル]
1950年生まれ。東京大学文学部仏文科卒、東京都立大学大学院博士課程(仏文学専攻)中退。東京都立大学人文学部助手を経て、現在、神戸女子学院大学文学部総合文化学科教授。専門はフランス現代思想、比較文化論(身体技法論、映画記号論)。著書に『映画は死んだ』(松下正己との共著、いなほ書房、1999年)、『現代思想のパフォーマンス』(難波江和英との共著、松柏社、2000年)ほか。訳書にエマニュエル・レヴィナス『困難な自由』、『タルムード四講話』、『タルムード新五講話』、『モーリス・ブランショ』、『暴力と聖性』、『観念に到来する神について』(国文社)ほか
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マエダ

57
再読、著者が本書を通じて試したことは「批判性の硬直」状況から何とか抜け出ることで、「生活者の実感」にも「専門的知見」にも回収されない、「ふつうの人のふつうの生活実感」に批評の語法を見出したかったという。2019/01/29

おけば

2
"「分からない」というのは敗北の宣言ではなく、「叡智への欲望」が起動したことの徴である。それこそは読者のち的なブレークスルーの予兆なのである。だから、「分からない」というのは少しも恥ずかしいことではない。"(P. 261)という言葉に安心した。2014/08/24

13km

2
こっちのほうの内田先生は難しいけど、やっぱりしびれる。特に他者に関する部分の記述のひとつは日本がこれから隣国とどう関わっていく方法があるかの選択肢のひとつに思えた。2012/09/17

SAHARA

1
「自分の正しさを雄弁に主張することのできる知性よりも、自分の愚かさを吟味できる知性のほうが、私は好きだ」(259頁)。よく映画監督はデビューに作家の全ての現れるというが、この引用がこの本が出たあとの20年間の内田樹の著作の全てに貫かれていると思う。自分が弱いものの立場に立っていると決めつけること、自分をイデオロギーなり権力なりに同定していることに気づかない怖さ、愚かさについて考えてみる。反権力が権力になっていくことの難しさ、しかたなさ。「とほほ」自分もシステム側にいることの申し訳なさ。「わりぃ、ごめん」と2022/01/24

よしもと まき

1
内田樹は色々読んだけど、残してあるのはこの1冊だけ。近年、酷く浅はかな知識人に成り果てたな。内田。2017/08/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/416186
  • ご注意事項