感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
koji
15
私が大いに薫陶を受けた映画批評の神様は二人。書評の双葉十三郎さんと表情と語りの淀川長治さん。本書は双葉さんの洋画批評「ぼくの採点表」から1940~50年代1850本の書評。大傑作から凡作・愚作まで、何が良くて何が悪いか一読判然し且つ繰り返しの味読に価する切れ味。どんな批評も手を抜かない深い映画愛。表現も秀逸。例えば、Jキャグニーを「からっとした景気のいいギャングぶり」、Jマンキウイッツを「僕は野心を否定しない。が、身の程は知るべき」、赤い風船を「親しみと美しさと詩情にあふれた36分の傑作」等。痺れました。2020/04/15
Gen Kato
2
再読。中学生のころ、スクリーン誌で出会った双葉先生の映画評。厳しくもユーモラスな双葉節に酔わされました。星の数だけではなく、きっちり本文を読みこむと、「映画批評」とはどんな点を評価するものかが見えてきます。「採点」基準は決して単なる好みではないし、批評とは感想とは非なるものであることも。2016/03/04
キムトモ
1
ぼくの永遠のバイブルです