内容説明
日本の企業では、経営者が違法や不正を犯しても、それをチェックする仕組みがないか、あっても機能せず、しばしば取り返しがつかない事態にいたることが多い。それとともに、法的義務や社会的責任を逃れて恥じない企業が少なくない。こうしたことがなぜ生ずるのか、どうすれば改められるのか。株主オンブズマンとして日本の企業のあり方を問いつづける著者がバブル破綻後の不況と続発する企業不祥事に揺れる日本の経済・企業システムを検証し提言する。
目次
序章 変化のなかの経営システム
第1章 バブルの環境はこうして準備された
第2章 バブルの崩壊と90年代不況
第3章 日本的生産システムを問い直す
第4章 日本的企業システムと労働時間
第5章 労働時間の規制はなぜ必要か
第6章 コーポレート・ガバナンスと株主権―日本とアメリカの株主総会を比較する
第7章 市民の目で企業改革を考える
終章 日本経済の針路を切り替える