謎解き『ハムレット』 - 名作のあかし

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謎解き『ハムレット』 - 名作のあかし

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  • サイズ B6判/ページ数 232,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784921091033
  • NDC分類 932
  • Cコード C1098

出版社内容情報

「文学のモナ・リザ」、「演劇のスフィンクス」と呼ばれて謎に満ちる『ハムレット』。著者は、ゲーテや、キルケゴール、マラルメらの受容史を総括してのち、作品をそれが生み出された時代ルネサンスに置き直し、作中のルネサンス的要因を見極めながら、伏在するさまざまな謎をつぎつぎと鮮やかに解いてゆく。名作の名作たるゆえんも、徹底した読みとともにおのずと示されてゆく。それとともに、『ハムレット』は復讐劇などではなく、ハムレットが自分の存在のありようを模索しつつ自分と戦う物語であることが判然とする。そして著者は、この作品が、アイデンティティ、自分とは何かという、極めて現代的でもある問題を主題とすることを明らかにしたうえで、最終章、作品の根本的な理解へと導く最大の謎を解明する段で、これまでの長いハムレット批評史でも全く言われることのなかった、ある意外な人物を浮びあがらせる……

  第1章 『ハムレット』の謎を解く意味
      ――序に代えて

  第2章 ハムレットは優柔不断な哲学青年か?
      ――ロマン主義解釈の誤り

  第3章 なぜ復讐を遅らせるのか?
      ――To be, or not to be の表すもの

  第4章 鏡としての演劇、ルネサンスの表象
      ――奇妙な視点、パスペクティヴ

  第5章 「弱き者、その名は女だ」とは?
      ――ルネサンス人間観のもたらすもの

  第6章 ハムレットの「狂気」とは?
      ――「尼寺へ行け」に籠められているもの

  第7章 『ハムレット』最大の謎
      ――復讐するは我にあり

著者略歴
1960年生れ。東京大学英文科卒。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了、博士号取得。ケンブリッジ大学トリニティ・ホール留学、修士号・博士号取得。現在、東京大学大学院総合文化研究科助教授。
著書:『ハムレットは太っていた!』(白水社、2001)
共編著:『シェイクスピアへの架け橋』(東京大学出版会、1998)
共編注:『ハムレット』(大修館シェイクスピア双書、2001)
訳書:C・W・ホッジズ『絵で見るシェイクスピアの舞台』(研究社出版、2000)、ジョン・アプダイク『ガートルードとクローディアス』(白水社、2002)、『新訳ハムレット』(角川文庫、2003)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takakomama

7
「100分de名著名作セレクション ハムレット」で、合わせて読みたい本として紹介されてました。「ハムレット」が書かれたのは1600年頃。後の多くの著名人のいろいろな見解を引用しつつ、著者は謎解きしていきます。テキストや資料にもとづいた分析がとても面白かったです。全くの新説だそうです。ひとつの文学作品の研究のためには、こんなにも幅広い知識が必要なんですね。「尼寺へ行け」の台詞の謎が解けました。2022/07/24

rosa

7
理性と激情が絶妙なバランスで入り混じった時、初めて人は行動が出来る。どちらに傾いてもいけないし、どちらが欠けてもいけない。「ハムレット」が復讐を遅らせるのは、こうした内面の理性と激情のジレンマ、ハムレット自身が本来あるべき姿を模索する過程にある。その姿にこそ、劇の本質があるのだ。ハムレットのロマン主義的な見方や、「復讐劇」としての捉え方を一掃させ、著書はエリザベス朝時代から見たハムレットを忠実に蘇らせる…。正直読んでいて、ただ圧倒された。2012/12/28

グーグー

3
河合祥一朗氏がシェイクスピアの戯曲『ハムレット』に対する数々の謎を解き明かしていく。これまでのロマン主義的な解釈ではなく、「ハムレット」が書かれたイギリス・ルネッサンス的な見地から解釈していく著者の理論立ては分かりやすく興味深い。松岡和子著『深読みシェイクスピア』でも言及されていたことだが、役を演じる役者の台詞の解釈の鋭さにもまた驚かされた。2022/04/27

penguin

1
図書館。堺雅人氏のエッセイ経由。読んでる間じゅうワクワクしてました。読みやすくすぅぅっと入ってくる文章なので、立ち止まること著者と共に「謎解き」をしてる感覚すら与えていただき、非常に幸せに遊ばせていただきた気がします。 何度か舞台映像や戯曲で観てる作品が、こうやって当時の文化から紐解くことによって新しい「像」を結ぶことの驚きがありました。また、どんな時代の批評にも耐え、まるで時代を映す鏡のようにそこから様々な姿を見せる。確かに、それこそが「名作のあかし」なのだと実感しました。2011/11/12

Hiro

0
ハムレットに実際に親しむためにまず読んでみた一冊。ここに書かれている事の半分も実感できていないが、これをきっかけにシェイクスピアに入門しようと思う。2016/08/29

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