内容説明
文字をもつことが本土にくらべ遅かったアイヌ・琉球の歴史を口承文学・おもろ・図像・しぐさなどから紡ぎだす試み。本土社会に対峙してきたふたつの社会が「文字が無い」ゆえに獲得した豊饒な想像力とイメージの世界。
目次
1 アイヌ口承文学における生存のユニット―ウエペケレが提起するアイヌ‐和人関係
2 物語人称と神話叙述―“聖伝”にみる
3 『紙本著色箱館湾シベツ図屏風』
4 アイヌ社会と三つ巴紋
5 アイヌ・ヤマト・琉球民俗の比較―拝み手と火の神をめぐって
6 東アジアにおける琉球語・アイヌ語・日本語諸方言の比較研究
7 古琉球末期のオモロ―尚寧王の君手擦り百果報事を中心に
8 勝連おもろのダイナミズム
9 奄美・沖永良部島の近現代と「脱沖入日」
著者等紹介
吉成直樹[ヨシナリナオキ]
1955年生。法政大学沖縄文化研究所教授。地理学・民族学・民俗学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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