内容説明
日常生活をかたどる労働や恋愛、家族構成等は、個々の認識や言説としてどのような意味を持ち、人間生活における宇宙観や世界認識とどのように関わってくるのか。院政期という激動の時代のなかの日常が、いかなる文化システムの枠組みを反映して立ち現れるのかをさぐる。
目次
1 生活空間と境界
2 文車考―院政期「有職故実」理解の一視点
3 隠喩としての芸能―『平家物語』における芸能の場所
4 家と家族―平信範とその家族を中心に
5 院政期における身体観の一面―似絵、および後期物語に見る顔
6 夢想の時代―和歌の夢・散文の夢
7 今様の動植物―鼬・楢を例として
8 国土の災害と悪鬼神―災害と俗信
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