内容説明
中心と規範が流動しつづけた時代に、新たな統合原理を求めて試みられた歴史的検証や、国土観・異国認識の変容、都を中心とする空間の相互力学などをさぐる。混沌とした時代状況における、「とき」と「場」の意識に向けた多面的アプローチ。
目次
1 「おわり」と「はじまり」の意識―『愚管抄』における“とき”の相克
2 衰退史観から反復史観へ―院政期びとの歴史認識の変容を追って
3 古代説話の時間と言説―『今昔物語集』の一説話をめぐって
4 終末論と未来記
5 院政期の国土意識―文学作品を中心に
6 平安京の空間構造―見えなくなる右京
7 白河―院政期「王家」の都市空間
8 転換期の鳥羽殿―中世住空間の先駆
9 成尋の入宋―院政期における本朝・異国認識のひとこま
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