理戦  73

理戦  73

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  • 商品コード 9784916043658
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出版社内容情報

巻頭グラビア キノコの森
 キノコが自然環境を浄化してくれる……伊沢正名

●特集 明日のナショナリズム
思想も運動も度量の広さが大切
  「つくる会」間違いだらけの〈戦後〉認識に対抗したかった /小熊英二 
戦争に協力する愛国心教育はいらない
 「日本的なもの」への愛を教育するという発想がおかしい /高橋哲哉 
西田幾多郎と廣松渉の葛藤      /小林敏明
日本はアメリカの属国でいいのか   /副島隆彦 
アチェ社会に見る伝統文化の困惑   /永渕康之 

●特集 SARSが人類を襲う
地球温暖化で蚊は元気いっぱい   /藤田紘一郎 
流行で見えた中国・軍と病院の腐敗  /加々美光行 
エボラ出血熱で人間とゴリラが大量死  /山極 寿一

●連続インタビュー 破天荒な人々 荒岱介が聞く
 第一回 小嵐九八郎
   戦場は遠きにありて想うもの そして哀しく歌うもの

地震被害を原発は想定していない  /荻野晃也 

アメリカ政治思想における「自由」と「共同体」/仲正昌樹 
  ロールズ○リバタリアニズム
    ○コミュニタリアニズム○プラグマティズムの系譜を

(編集後記より──理戦編集長:黒木慶子)
 この間、体調を崩し婦人科の病院通いするはめに。もう年なんだなあと実感。どうなることかと思ったが、何とか刊行にこぎつけた。天寿を全うできるって幸せなことだと急に思ってしまったり。劣化ウラン被害のイラクの婦人達が身近に思えてしまったり。
 そんななか、新左翼の「天寿を全うできなかった」人々に光をあてた小嵐九八郎さん。『蜂起には至らず――新左翼死人列伝』は、若死にした新左翼の活動家たちへの鎮魂歌だ。「個々の生き方、死に方、そこでの哀しみ、苦しみ……」。イデオロギーの正否より、「人間の顔」に興味がある。そんな小嵐さんも、ある党派の話しになると真顔になる。人間てそんなものなのかなあ。
 小熊英二さんも語ってるように「人間の顔」には、時代の思想が刻み込まれていく。平和ボケしていると、顔もボケる。世界を見渡せばキリリとしてる人は多い。ボケ顔は日本人のみか。ホッペの丸みを気にしながら、パソコンにむかう。