出版社内容情報
巻頭グラビア キノコの森
キノコが自然環境を浄化してくれる……伊沢正名
●特集 明日のナショナリズム
思想も運動も度量の広さが大切
「つくる会」間違いだらけの〈戦後〉認識に対抗したかった /小熊英二
戦争に協力する愛国心教育はいらない
「日本的なもの」への愛を教育するという発想がおかしい /高橋哲哉
西田幾多郎と廣松渉の葛藤 /小林敏明
日本はアメリカの属国でいいのか /副島隆彦
アチェ社会に見る伝統文化の困惑 /永渕康之
●特集 SARSが人類を襲う
地球温暖化で蚊は元気いっぱい /藤田紘一郎
流行で見えた中国・軍と病院の腐敗 /加々美光行
エボラ出血熱で人間とゴリラが大量死 /山極 寿一
●連続インタビュー 破天荒な人々 荒岱介が聞く
第一回 小嵐九八郎
戦場は遠きにありて想うもの そして哀しく歌うもの
地震被害を原発は想定していない /荻野晃也
アメリカ政治思想における「自由」と「共同体」/仲正昌樹
ロールズ○リバタリアニズム
○コミュニタリアニズム○プラグマティズムの系譜を
(編集後記より──理戦編集長:黒木慶子)
この間、体調を崩し婦人科の病院通いするはめに。もう年なんだなあと実感。どうなることかと思ったが、何とか刊行にこぎつけた。天寿を全うできるって幸せなことだと急に思ってしまったり。劣化ウラン被害のイラクの婦人達が身近に思えてしまったり。
そんななか、新左翼の「天寿を全うできなかった」人々に光をあてた小嵐九八郎さん。『蜂起には至らず――新左翼死人列伝』は、若死にした新左翼の活動家たちへの鎮魂歌だ。「個々の生き方、死に方、そこでの哀しみ、苦しみ……」。イデオロギーの正否より、「人間の顔」に興味がある。そんな小嵐さんも、ある党派の話しになると真顔になる。人間てそんなものなのかなあ。
小熊英二さんも語ってるように「人間の顔」には、時代の思想が刻み込まれていく。平和ボケしていると、顔もボケる。世界を見渡せばキリリとしてる人は多い。ボケ顔は日本人のみか。ホッペの丸みを気にしながら、パソコンにむかう。