内容説明
泣ける一行、古今の名作がズラリ。感応したセリフや文章を題材にして、生きてきた過程で大切にしてきた感覚や価値観をつづる。
目次
第1部 とめどなく涙があふれる一行(『ラブ・レター』浅田次郎;『それから』夏目漱石;『兎の眼』灰谷健次郎 ほか)
第2部 静かに涙が頬をつたう一行(『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』村上春樹;『にごりえ』樋口一葉;『ごん狐』新美南吉 ほか)
第3部 涙がじわじわ胸にこみあげる一行(『深い河』遠藤周作;「帰郷」中原中也;『バッテリー』あさのあつこ ほか)
著者等紹介
齋藤孝[サイトウタカシ]
1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学大学院教育学研究科博士課程を経て、明治大学文学部教授。専攻は教育学、身体論、コミュニケーション論。主な受賞作品に1998年宮沢賢治賞奨励賞を受賞した「宮沢賢治という身体」(世織書房)、新潮学芸賞を受賞した「身体感覚を取り戻す」(NHKブックス)、シリーズ累計260万部を記録し、毎日出版文化賞特別賞も受賞した「声に出して読みたい日本語」(草思社)などがある。大学の講義、原稿執筆、毎週土曜夜10時から放送の『情報7daysニュースキャスター』(TBS)にレギュラーコメンテーターとして生出演(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takaC
62
この本はこれはこれで楽しめたが、本来の効果を体験するには各小説やはりあらすじではなく原文を全文読まないとダメだな。2014/02/05
Sachi
4
また坂口安吾が読みたくなった。2014/11/04
natsu
1
「世界は別に私のためにあるわけじゃない。」吉本ばななのキッチンからのこの一言は、こころにがつんと来た。「吾郎さんのお嫁さんのまま…」というのは、辻一成のサヨナライツカに通じるものがあるのかなぁ、なんて思ったり。でも、春琴抄の解説は、ちょっと違う気がした。そんなんじゃなくて、もっと…二人の世界は、もう既に二人だけで完結しているというか、だからこそ、彼女が望まないなら、彼女を見る眼球はいらないというか…そんな、相互依存のような関係なんじゃないかなぁ、と思う。でも、心の落ち着く、自分を見つめなおせる本だった。2010/11/27
clover**
1
さまざまな価値観が見えてくる本。斉藤さんの解説もわかりやすく紹介された本どれも読みたくなってしまった。まず、吉本ばななのキッチンを読んでみたい。2009/10/03
shoko ohno
1
第1部◆とめどなく涙があふれる一行 第2部◆静かに涙が頬をつたう一行 第3部◆涙がじわじわ胸にこみあげる一行 という3部構成。夏目漱石などの文豪から吉本ばななま、石田衣良まで。心やすめたい1冊だったので寝る前に読んでましたー。紹介されていたどの本も手に取りたくなってしまいました…まずは灰谷健次郎の「兔の眼」を読むことにします2009/06/25