内容説明
文化交流、移民、ジェンダー、記憶、12人の異なる専門を持つ執筆者が、日本をテーマとしつつも、異なる角度から議論の素材を提起。日本の中に世界を見出し、世界から日本を照らし見る。
目次
日本の東アジア侵略と文化形成
明治期におけるキリスト教の運命
「チン・チン・チャイナマン」の歌と近代日本―夏目漱石から箕作秋吉まで
志賀直哉の子供らしい文体―谷崎潤一郎からの贈り物を通して
中西伊之助と楊逵―日本人作家が植民地台湾で見たもの
「逆コース」とは何だったのか?
映画『サヨナラ』が織りなす「日本」像―交錯する戦後日米史
カミングアウトをめぐる家族のポリティクス―映画「ウェディング・バンケット」から
「こっくりさん」の変容
ことばはなぜ消えてしまうのか―言語消滅の要因論を日本の方言に応用する
「日本人は…」と言う前に―日本人論の前提を問う
「外国籍住民」から見る日本―国際社会学からのアプローチ