内容説明
「自転車趣味」はこうして生まれた!わたしたちの日常生活に欠かせない移動手段・自転車は、なぜ現在のような形態になったのか?1880年代の英国で、趣味から娯楽・スポーツへと発展した、前輪の大きな「オーディナリ型自転車」の発展と消滅を、雑誌・地図・旅行記・カタログなど、豊富な資料を駆使して描き出す“自転車秘史”。
目次
序章 娯楽としての自転車―十九世紀自転車史概説
第1章 自転車普及のはじまり―クラブ、出版物、製造者( 自転車クラブについて;自転車関係出版物の発達と自転車をあらわす話の変遷;自転車製造状況の変化について)
第2章 自転車趣味の展開―クラブと社交、娯楽(自転車入門書に見る乗り方講座;乗馬と自転車の関係;自転車クラブの社交的側面 ほか)
第3章 十九世紀イギリスの自転車レース―プロとアマチュア(オーディナリ型導入期の自転車レース;BUの設立、プロ定義の揺れ;レースの種類について ほか)
第4章 オーディナリ型自転車の形態変化と車種分化―「レーサー」と「ロードスター」(技術史としての自転車史;車輪とフレームの変化;ハンドルバーとサドルの変化 ほか)
第5章 自転車旅行と出版物―ロードマップ、自転車旅行記(自転車旅行の一般化;自転車用ロードマップ;当時の自転車旅行者への助言 ほか)
第6章 三輪車の発展―合理的娯楽と自転車(一八七〇年代までの三輪車とその形態;一八八〇年代以降の三輪車;オーディナリ型自転車と危険性 ほか)
第7章 自動車の時代へ―赤旗法の廃止とペニントンの三輪自動車(赤旗法の廃止に向けて;発明家、E・J・ペニントン;ペニントンの「世界に対する挑戦」 ほか)
著者等紹介
坂元正樹[サカモトマサキ]
1974年、福岡県に生まれる。現在は、奈良大学などの非常勤講師。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程修了。専攻は、イギリス近代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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