内容説明
自閉症の人と一緒に社会に生きて一緒に仕事をする。一般社会人である私たちにもできる発達障害者支援とは?自閉症の人たちと仕事をしてきた編集者が十年という時間の中で気づいたこと。
目次
第1章 偶然の出会い
第2章 自閉症理解への長い道
第3章 自閉っ子についてわかってもらおう時代
第4章 現場の人々との出会いが教えてくれたこと
第5章 わかってもらうことの限界
第6章 発達障害は治らないんだろうか
第7章 新時代へ
著者等紹介
浅見淳子[アサミジュンコ]
編集者。神奈川県横浜市出身。慶應義塾大学文学部卒業後、出版社・著作権代理店勤務を経て1996年に(株)花風社を設立。当初翻訳出版物を手がけていたが、「異文化」としての自閉症の興味深さに目覚め、自閉症・発達障害関連書を多数出版するようになる。取材・講演等の活動を通じて発達障害者支援の現場に関わりを持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のん
7
世界の切り取り方が「一対一対応」で「先着一名様」というのが、あるあるすぎる。修正するのに多大なエネルギーを要するのよね。『自閉っ子シリーズ』でそれを知ってからは大分マシになったけど。父親が商売をしてたおかげで「金儲け=悪」という刷り込みはされずに済んで良かった。「誰とでも仲良く」の呪いは強力やったなぁ。友達100人作らなあかんのに、いじめっ子と仲良くできない自分は悪い子やと思ってた。人見知りを克服しようと趣味のグループに飛び込んでいって、途方に暮れて、持て余されたりもした。懐かしい。2018/06/07
りんふぁ
6
一緒に仕事してる、ビジネスパートナーとしての視点。支援者ではない、介助者でもない。対等の位置にいる浅見さん。当たり前のことなのに、無意識に避けてたりしてる部分に気づかされた。いい本。2016/08/12
むく
4
小難しい専門用語を使わず、日常的な用語でとても分かりやすく自閉っ子たちの生きる世界を説明してくれていて、とても勉強になる。しかも当事者(いわゆる「当事者」ではなく、直接的な関係者という本来の意味での当事者)目線というか、大前提として対等な個人として自閉っ子たちに向き合ってきた著者だからこそと思える内容で埋め尽くされている。勿論、体験だけでなく、勉強も相当されたと思うけど。ニキさんや藤家さんの名言を拾えるのも、それだけ関係を築いて、彼女たちと一緒に色んな体験をしてきたからなんだろうなと思う。2018/06/29
むっちょむ
3
すごく良い本に出会ったと思った。 一見厳しいことも言っているようだけど、自閉者を公平に、社会の一員、仲間になれると希望をもっているからだと思う。 敵を作りやすい言論はそれだけ信念と、自閉症者に期待をもっているからなんじゃないかな。(これは私自身もアスペっぽいので、自閉症者特有の思い込みかもしれませんが、、!) 支援者の立場で読んでも、けっこう盲点になりがちなことを違う視点からきちんと指摘してあってハッとさせられることが多かった。 この本の中で紹介されている本もしっかり読み込みたくなりました。良い本に出会え2013/03/12
ゼラニウム/フウロソウ科
1
会社は営利活動をするということを教えてもらえないと困る2023/06/04