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彼女のひたむきな12カ月

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  • サイズ B6判/ページ数 326p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784907583651
  • NDC分類 953
  • Cコード C0097

内容説明

受験勉強に励んでいたアンヌは1966年6月のある日、新進気鋭の映画監督ジャン=リュック・ゴダールに手紙を送る。それが彼女の運命を変えてしまうとは、考えもせずに―。舞台は古き良きブルジョワ文化と若者の新しい文化がせめぎ合い、政治と芸術が混沌と共存していた時代。毛沢東思想の影響を受けていたゴダールは、アンヌを主役に『中国女』の撮影を始める。

著者等紹介

ヴィアゼムスキー,アンヌ[ヴィアゼムスキー,アンヌ] [Wiazemsky,Anne]
1947年生まれ。ロベール・ブレッソン『バルタザールどこへ行く』(1966)で女優デビュー。ジャン=リュック・ゴダールと親交を深め、『中国女』(1967)に主演。同年7月にゴダールと結婚するも後に離婚。ゴダールの他、ピエル・パオロ・パゾリーニ、フィリップ・ガレルらの映画に出演。80年代後半から小説を発表し始める。2012年に『彼女のひたむきな12ケ月』でサン=シモン賞とデュメニル賞受賞

原正人[ハラマサト]
1974年生まれ。学習院大学人文科学研究科フランス文学専攻博士前期課程修了。2008年以降、フランス語圏のマンガ“バンド・デシネ”を多く翻訳する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

71
ゴダールの二番目の妻、作家モーリアックの孫、ブレッソンに見出された女優アンヌ・ヴィアゼムスキー。本書の続編『それからの彼女』が最近翻訳刊行され、その映画『グッバイ・ゴダール!』が劇場公開される。本書は、パリの大学で哲学を学ぶアンヌが17歳年上の映画監督ジャン=リュック・ゴダールとの出会いから結婚に至るまでが綴られている。アンヌを抜擢しての『中国女』の撮影秘話もあり、映画ファンには興味が尽きない。アンヌを目の前にして声を出して泣くゴダールの意外な側面もみせてくれる。2018/07/01

ロア

40
2つも賞を取った本であることと、一度見たら目をそらせない印象的な著者本人の表紙写真に惹かれ、手に取った次第。いやもうなんか色々すごかった!(∩^ω^∩)芸能人の暴露本を読んでるんだったっけ?と途中で思ってしまったほど。このアンヌちゃんはマメに日記をかく子だったらしく、その日記を元に書かれてるのかな?そんな事よく覚えてるねーってくらい当時の出来事が詳細に綴られてます。とにかくゴダールが情熱的なのです!あとがきではボロクソ言われてしまってますが、そんなところも含めて私は好きですけどね(^ω^)2016/09/08

garth

13
これだけ読むとゴダールおっさんどうなんだよって感じなんだけど(で、それはかなりの部分事実ではあるんだろうけど)、オレはこんな風に書いてしまうアンヌ・ヴィアゼムスキーのほうがどうなのと思ってしまった。絶対こんな無垢なカマトトじゃなかったと思うんだけどなあ。そういうわけでリチャード・シラー夫人が小説を書くとこんな風になるんだろうと思った。2016/09/12

アヴォカド

12
それを言っちゃあおしまいよ、なんであるが、なんとも遠い。彼女自身が望んだわけではないにしても、文化的にも(モーリヤックの孫!)階級的にも(亡命ロシア貴族の娘!)経済的にも(ブーローニュの森にほど近い高級住宅住まい!)交友関係にも、何もかもに恵まれたセレブの、映画のストーリーのような12ヶ月で、でも19歳の小娘だよね?とところどころツッコミを入れたくなる。半世紀もたって書くことには記録としての意味もあるし、書くだけの才能も素晴らしいが、過去は常に美化のファクターがかかっていることを忘れることは出来ない。2016/10/14

浅西マサ

6
文豪モーリャックの孫でゴダールの元妻だったアンヌ・ヴィアゼムスキーが19歳でゴダールに出会って結婚する過程を描いた回顧録。元々超お嬢様の上に、ゴダールと知り合ってからの人脈が更にゴージャスになっていきます。モーリス・ベジャールとの会話や、とりわけやジャンヌ・モローの粋な女主人振りにうっとり。翻訳が良いのもあるのだろうけど、流れるような文体でとにかく読みやすい。もっと読みたいところで終わっているのが惜しいけど、この後に出版された続編が「グッバイ・ゴダール」として映画化されているらしい。続編も読みたい。2019/03/12

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