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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nizimasu
7
作家の保坂さんと音楽評論家の湯浅さんは同級生の56歳。そんな二人の対談は同級生だからこその同時代のニュアンスをまとっていて、とても楽しく読めました。音楽の話なんだけど、東急線沿線だったり、東京のレコード店の話とかはどこか昭和40年代の景色も垣間見せてくれます。そこはかとなくゆるい感覚から醸成された批評眼は読んでいて時にどきりとさせられてしまう。後半はエレキングの連載でない語りおろしなのも雑誌の読者には親切でした2015/02/10
showgunn
6
湯浅学は流石記憶力が凄いな、それに比べると保坂和志は危ういな、と思いながら読み始めたが途中からそれがうまく噛み合って面白くなった。明確なテーマを設けずダラダラと話が続いていくのが楽しい。 ポップスの歴史は後追いで書かれたものと当事者の実感が全く異なるものになってしまう、という話が印象深い。2016/03/12
hf
3
中断してて、前半のあたりを読んでいた時のことをあまり覚えていない。ボブディランの話。ボブディランといえば豊田道倫。サーフィンの精神性。真ん中あたりで、「湯浅 ノリがちがうの。でも志村が偉いのはバカ殿をやりつづけて、そこに桑マン(桑野信義)や田代(まさし)を入れて音楽的な系譜を引き継いだことだよ。志村は音楽の系譜は絶やしたくなかったんだよ。」東村山の不良と大田区(大森)の不良。2021/08/07
qoop
3
同い年で東京近郊都市出身ということで、前提となる知識が共有されているため理解の捗が行くものの、かといって100%食い合わせが良いという訳でもない。そんな二人が適度な距離感を保ちながら親しみを深めつつ交わす会話。お互いの基底部には、音楽の同時代性の重視と、社会的なしがらみからの脱却を求める思いがあるよう。安直な人間中心主義への疑問というか、作為を排したより自然体なものに触れたいということか。ちなみに、途中で挿入される両者の文筆家デビュー時代の文章がまさしく80年代で… う〜ん、同時代性…2015/08/10
河村祐介
2
世代のリアリティって面白いんだよな…2021/10/30