内容説明
これといった実績のない「エリート」が社長になったとき、企業はどうなるのか。これは、決して他人事ではない!本社5階に勤務していた幹部社員の衝撃の記。
目次
第1章 新社長誕生の光と影
第2章 知られざる闇と真相
第3章 経営政権移譲の真実
第4章 裸の王様と無能無策
第5章 封建と放任の経営者
第6章 愚策の山を築く人々
第7章 迷走する技術と人事
第8章 残された希望への道
著者等紹介
原田節雄[ハラダセツオ]
1947年に生まれる。1970年にソニーに勤務し、欧州の事業所に駐在。帰国後、人事本部、商品戦略本部、法務・渉外部門、コーポレート・テクノロジー部門などに勤務。技術渉外室統括室長などの職務を経て、2010年12月にソニーを退職。会社の枠を越えて国際標準化で活躍し、フェリカ(ソニーのエディ、JR東日本のスイカ)、QRコード(デンソー)、超高圧送電(東電)などの国際標準化に貢献。2008年には、それらの功績により内閣総理大臣表彰を受ける。現在は財団法人日本規格協会技術顧問(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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よこしま
28
SONYの衰退は後継者を育てられなかったこと。◆ラジオだけはSONYを愛好していたのですが、ここ数年でかなり劣化が酷く、手にとった本。でしたが、愚痴が多く、社内のシステムや人物の履歴ばかりで、真の原因が見られず途中放棄。◆思い返してほしいです、WARKMANの斬新性を。たとえビデオでβマックスで負けようも、それでも世界に名を広めていったことを。しかしイツから間違えて金融に走ったことなど述べておらず。メーカーなのに。◆文系卒の出井、ストリンガー、平井は赤字なのに報酬だけは他社よりも抜けて高く。もはや抜け殻。2016/06/15
Willie the Wildcat
26
可愛さ余って憎さ百倍(一万倍かも!)・・・。成長、停滞、そして衰退期。歴代社長の功罪。M&A、R&D、そして文化。ROIなど数値評価が乏しいため客観性に欠けるが、主旨は理解。時に感情的過ぎる表現と、抽象的な改善提案も著者の説得力を失う気がする。一方、役員報酬。絶対値、そして感覚的に多額であるのには同感。問題はROI、あるいは貢献指数。これらの可視化ができないと納得感は得られないだろうなぁ。読後に疲労感を感じる一冊・・・。(汗)2014/03/07
うめけろ
6
こんなこと書いていいんかいな、と言うほどソニーの歴代経営者たちをバシバシと痛烈に批判するところが痛快でした。おそらく経営者たちにも反論はあると思うので、これを読んでどう反論するのかを読んでみたいなあ。実際に業績は悪化の一途をたどっているので、きっと、経営者たちの負けだろうけど。2014/01/07
きむロワイヤル
5
かなり痛切な批判本。井深と盛田で作ったソニーの資産とブランドを出井とストリンガーで浪費してしまい、今のソニーは空っぽになってしまった。大賀が自分以外の人材を切り捨てたこと、出井に後継を任せたことがソニー凋落の始まりであると断じる。会社の悪は、会社によって行われるのではなく、会社にいる人間によって行われるというのは、まさにその通りだと思う。ソニーは好きな会社ではないが、このまま無くなってしまうのは惜しい気がする。頑張って欲しい。2013/10/18
mochizo
2
半分は筆者の愚痴と思います。そう、ソニーは技術集団の会社でしたから出井社長時代のMBA的な経営は良くないと思ったのでしょうね。私もそう思います。日本版iPodできないsonyに意味はないと。ただ、思うことは技術集団がいれば企業を引っ張れる割れでもないのですよね。反面教師がSHRPであるように。経営とは何かを考えるには良い本です。ただ、技術者に寄りすぎですけどね。2016/05/10